デボラ・クロンビー『警視の不信』
本日の本
book-43 『警視の不信』 デボラ・クロンビー著 講談社文庫
STORY:大物アンティーク・ディーラーの若い妻が殺された。彼女は愛人との間の妊娠に悩んでおり、事件後愛人が失踪する。捜査の指揮にあたるのは自身も身重のジェマ・ジェイムス警部補だが、スコットランドヤードのキンケイド警視も捜査に参加することに。
☆☆☆☆キンケイド&ジェマシリーズ第8弾。前作で距離を縮めたキンケイドとジェマだが、一緒に住むことになり、さらに一歩前進の2人。今回の主人公はどちらかというとジェマで、彼女は自身の妊娠と仕事との間に悩み、またキンケイドやその息子と一緒に暮らすことになって新たな悩みが増え、という具合のジェマについつい感情移入してしまう。応援したくなるのだ。
過去の出来事と、現在の事件とうまく絡ませつつ話が進行していくスタイルはいつも以上に見事で(最後の最後にすべてのピースぴたりとおさまる)私的にはこの作品が今までのベスト。
ジェマとキンケイドの関係も含め次回作が楽しみだ。
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