エリザベス・ジョージ『血ぬられた愛情』
本日の本
book-44 『血ぬられた愛情』 エリザベス・ジョージ著 新潮文庫
STORY:スティンハースト卿率いる劇団がスコットランドの古い館を改造したホテルでリハーサル中、新進劇作家のジョイが殺害された。上司の命令で現場に向かった、貴族のリンリー警部と、相棒のハヴァーズ巡査部長。リンリーは友人のレディ・ヘレンが事件に巻き込まれたことを知り、心中穏やかでない。そんなとき、ホテル従業員の若者がむごたらしく殺され・・・
☆☆☆リンリー&ハヴァーズシリーズ第2弾。
貴族でお金持ちでハンサム。そして出世の早い、という非のうちどころのないリンリー警部。なんだかイヤミのようにも思えてくるが、実は過去の出来事で深く心に傷を負っており、しかも今回、友人以上恋人未満の関係だったヘレンが別の男性と親しくしていたことから、嫉妬で捜査に支障をきたすという展開で、案外人間味にあふれている。第1作では敵愾心むきだしだった、バーバラ・ハヴァーズ巡査部長もリンリーを助けたりして、案外いいコンビになりそうな感じ。
ストーリー的には、第1作より本格ミステリーっぽい出来で、私もすっかりミスディレクションにひっかかってしまった。衝撃度では第1作の方がすごいが、2作目の方が好み。
血ぬられた愛情 エリザベス ジョージ Elizabeth George 小菅 正夫 新潮社 1994-08 by G-Tools |
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