「アイリス」
本日の映画
movie-107 「アイリス」 Iris 2001年英米
DIR:リチャード・エアー
CAST:ジュディ・ディンチ、ジム・ブロードベント、ケイト・ウィンスレット、ヒュー・ボネヴィル
STORY:イギリスの女流作家アイリス・マードック。講演に執筆にと多忙な日々を送るアイリスだが、ある日言葉につまったり繰り返したりすることに気づく。検査の結果アルツハイマーと診断されたアイリスを介護する夫のジョン。夫妻の出会いは、1950年代のオックスフォード大で、ジョンはアイリスに一目惚れだった。
☆☆☆☆驚いたのは、頭脳明晰なアイリスがアルツハイマーにかかってしまうこと。これ、実話なのである。言葉を商売としているアイリスが次第に言葉を失っていくのは痛々しい。特に若い頃(K・ウィンスレットが演じる)が自由奔放、才気煥発だっただけに(映画も過去と現在を行き来するので)よりいっそう痛々しく感じる。次第に言葉とさらに表情まで失っていくアイリスを演じたJ・ディンチが迫真の演技である。アカデミー助演男優賞を受賞したJ・ブロードベントも素晴らしいけれど、J・ディンチもアカデミー賞をあげたかったくらい。あ、英国のアカデミー賞はもらっていますね。
しかし、この映画、なんといってもアイリスとジョンの夫婦愛が素敵。はじめはジョンの片思いで、男性関係も派手だったアイリスにひっぱられっぱなしだったのだが、アイリスの晩年、時にはどなってしまったりもしながらも、ジョンはアイリスを献身的に介護、ここにきてすっかり立場が逆転するのである。優しい夫を持ったアイリスはとっても幸せな女性だ。
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