「ホワイト・オランダー」
本日の映画
movie-16 「ホワイト・オランダー」 White Oleander 2002年米
DIR:ピーター・コズミンスキー
CAST:アリソン・ローマン、ミシェール・ファイファー、レニー・ゼルウィガー、ロビン・ライト・ペン
STORY:アストリッドは、母イングリットが恋人を殺害し、終身刑で収監されてしまったため、里親の元に送られることに。元ストリッパーのスターにもとに送られたアストリッド。アストリッドは母に面会するが、彼女の変化に気づいた母に非難され、やがて里親ともうまくいかなくなってしまう。
☆☆☆ホワイト・オランダーとは白の夾竹桃のことを言うらしい。美しい花だが、強い毒素を持つという。ここでは、母イングリットのことだ。
娘は自分だけのもの、と自分の価値観を押しつけ、すべてを支配しようとする母親。刑務所に入ったため、里親のもとを転々とする娘が里親になじもうとすると、強い嫉妬を覚え、ぶちこわそうとするのである。2人目の里親(レニー・ゼルウィガー)と仲良くなっていくのが気に入らない母は、陰険な手段を使って里親を破滅に追い込む。見ていてぞっとする人物だ。
この母を演じるのがミシェール・ファイファーなのだが、この人クールビューティー系なので、確かに冷たい雰囲気はよく出ている。が、なんというか、身勝手でエゴむき出しで強烈な個性という役柄にはちょっと線が細い気も。M・ストリープなんかがやりそうな役なのだ。
アル中からたちなおりかけていたのに、若いアストリッドに嫉妬して再び転落していくスターを演じたロビン・ライト・ペン、里子に安らぎを求めようとする神経過敏な女性を演じたレニ・ゼルウィガー、母親の影を振り払おうともがくアストリッドを演じたA・ローマン。それぞれの女性の苦しみはよく描かれていたと思う。が、実の母親、そして二人の里親を演じる女優さんたちの方が目立ってしまい、娘の心の成長というテーマは若干薄れてしまっている印象。そのため、ラストでようやく娘が実母と決別した、という場面でもあまり盛り上がらずに終わってしまったような気がするのが残念。
« 「白いカラス」 | トップページ | トトロのひざかけ »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「フローズン・リバー」(2024.11.06)
- 「屍人荘の殺人」(2024.10.07)
- 「127時間」(2024.09.07)
- 「パーフェクト・ゲッタウェイ」(2024.09.02)
- 「ゆるキャン△」(2024.08.28)
コメント