エリザベス・ジョージ『隠れ家の死』
本日の本
book-5 『隠れ家の死』上・下 エリザベス・ジョージ著 ハヤカワ・ミステリ文庫
STORY:美女ガブリエラの家が放火され、中からクリケット選手フレミングの死体が発見される。ガブリエラは事件直前に失踪しており、やがて彼女はフレミングが所属するチームのスポンサーであることが判明する。
☆☆☆貴族刑事リンリー&巡査部長ハヴァーズシリーズ。
前作はいまひとつだったが、今回復調。犯人は途中でなんとなくわかってしまうものの、2人の捜査と、登場人物の独白が交互にはさまれ、凝った構成で最後までひきつけられる。複雑な人間関係が次第にときほぐされていく過程がおもしろく、相当なページ数も気にならない。
リンリーと恋人ヘレンの関係は一歩前進し、ハヴァーズも引っ越し先で友人ができるなど、暗く重い話の中に明るい材料も。今回は友人サイモンとデボラ夫妻が出てこなかったが、レギュラー陣も総出演すると、おなかいっぱい状態になってしまうので、バランス的にはちょうどよかった気がする。
![]() | 隠れ家の死〈上〉 エリザベス ジョージ Elizabeth George 高橋 恭美子 早川書房 1997-11 by G-Tools |
![]() | 隠れ家の死〈下〉 エリザベス ジョージ Elizabeth George 高橋 恭美子 早川書房 1997-11 by G-Tools |
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