「白いカラス」
本日の映画
movie-15 「白いカラス」 The Human Stain 2003年米
DIR:ロバート・ベントン
CAST:アンソニー・ホプキンス、ニコール・キッドマン、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ、ジャシンダ・バレット
STORY:マサチューセッツの名門大学の学部長コールマンは、講義中に発した一言が人種差別発言とされ、辞職に追い込まれ上に、ショックを受けた妻が急死してしまう。失意の日々を送る彼は、フォーニアという若い女性と出会い恋に落ちる。つらい過去を背負った彼女にコールマンはある秘密を打ち明けよう決意をする。
☆☆☆難しいテーマの映画である。
主人公コールマンは、妻にでさえうちあけられない秘密を、ずっと抱えたまま生きてきて、それが故に失意の日々を送ることになってしまう。傷を抱え、誰にも言うことができず、若い頃から心休まる時がなかったに違いない。結果、職も伴侶も失い、どうしようもない気持ちを発散できずに鬱屈する老いた男を演じるA・ホプキンスは素晴らしい演技。
つらいいくつもの過去を背負う(本当に不幸の連続なのだ)フォーニアもまた、傷をいやすことができずに自分の気持ちをもてあます人物で、N・キッドマンは時に熱が入りすぎとも思える力演。
このような2人が出会ったとき、激しくぶつかりながら、ついには互いの過去をうち明け、ようやく解き放たれたかに見えたのだが・・・車を運転するコールマンに寄りかかるフォーニア、一瞬だが実に幸せそうだった。2人とももっと早く自分の過去をうち明けられる人がいたらよかったのに・・・
原題は人間の傷と言った意味だろうか。これより、カラスになれないカラス、「白いカラス」という日本題はうまい題名だ。
残念だったのは、フォーニアの元夫を演じたひいきの役者エド・ハリスがパッとしなかったことだろうか。まあ、A・ホプキンスが素晴らしかったのでよしとしよう。
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