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2006/04/29

「ブレイブ」

本日の映画
ブレイブ
movie-37 「ブレイブ」 The Brave 1997年米

DIR:ジョニー・デップ
CAST:ジョニー・デップ、マーロン・ブランド、エルピディア・カリーロ、フレデリック・フォレスト
STORY:ネイティブ・アメリカンのラファイル。職もなく、妻子と貧しい暮らしを余儀なくされていた彼は、多額の報酬とひきかえにスナッフ・ムービー(実際に人を殺す映像)への出演を決意。彼が死ぬまで残された日はわずかだった・・・

☆☆☆ジョニー・デップが監督、脚本、主演の3役をこなした映画。

J・デップは、ネイティブ・アメリカンの血が流れているので、彼らが社会から冷遇され、厳しい生活を強いられているという現実を是非とも自分の手で映画化したいと思ったのだろう。

廃品置き場の中にコロニーを築き、職もなく、酒浸りで、盗みや暴力を繰り返し、刑務所に入ったり出たりを繰り返す、何の希望もない生活。その閉塞感はこちらにもじわりと伝わってくる。意欲的な作品ではある。
風景もいい。荒涼とした大地、ごつごつとした岩山に落ちる夕日。実に絵的である。

が、いかんせん、演出が伴わない。なんというか、抑揚がないのである。死までの日を淡々と描いた、といえなくもないが、単調だ。演技はいいので(M・ブロンドの方が貫禄があるけど)、監督は別の人に任せた方がよかったと思う。そこが残念だ。

しかし、家族にいい暮らしをさせるために、自ら死を、それも拷問されて殺されることを選択するというのは、いくら何の望みがないとはいえ、ブレイブ=勇気と言えるのか?殺される部屋へ入っていくラファイルの姿で終わるラストでは、やりきれない気持ちになる。後味がよいとは決して言えない映画であった。

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コメント

こんにちは。
見終わった後、いや~な塊が胸につかえるような、息苦しい映画ですよね。映画館を出た後、何だか大声で叫びたくなりました。私もあれは勇気っていえるのか?と疑問に思いました。勇気って、もっと明るい方向に向けられるべきものなんじゃないか?と思って・・・。でも、その夢も希望もないというのが、彼らの現実なのかもしれませんね。マーロン・ブランドが怖かったです。

こんばんは、ムムさん。コメントありがとうございます。
夢も希望もない現実、これがJ・デップの描きたかったことでしょうね。大手をふって賛成はできませんが、主人公のとった行動はそういった現実の中での最大限の勇気なのかもしれません。
マーロン・ブランド怪演でしたね(笑)。出てくるだけで恐ろしかったというか、気持ち悪かったです。

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