「藤田嗣治」展 「プラド美術館」展
美術館のはしごをしました。
art-2 「藤田嗣治」展 東京国立近代美術館
生誕120年を記念した展覧会。パリ時代から中南米への旅行、日本の時代を経て再び晩年のパリ時代へ。その数100点あまりと大々的な展覧会である。
考えてみると、藤田嗣治の絵はそんなにたくさん見たことがあるわけではない。エコール・ド・パリ時代の乳白色、これがやはり印象的である。ごく初期は、親友モディリアーニの影響が大きいが、次第に墨色の線描と乳白色の絵へ。
その後、中南米への旅行を経て鮮やかな色彩の絵へと変化、日本に戻って戦争画を描いた時代へ。こんな時期があったことを今回はじめて知った。
戦後再びパリへと戻ると、色彩的には初期のパリ時代にかなり近いようだが、画の雰囲気は変化。現代的な感じだ。
洗礼をうけてからは宗教画が多くなる。ランスに建てられたフジタ礼拝堂を、数年前に訪れたが、こじんまりとして、静かな落ち着いた場所だった。藤田嗣治が最後にたどりついた心境を表した場所なのだろう。
彼の内面の変化と共に作風の変遷をたどることができるいい展覧会だった。
art-3 「プラド美術館」展 東京都美術館
昼食後、上野へ移動。雨の中、都美術館へ。近代美術館もすごい混雑だったが、ここも混み混み。もっとも、都の美術館っていつでも混んでますね。
前宣伝で見る限り、超有名な作品はきてないなと思ったが、プラド美術館は、以前訪れた時、時間がなくて全部見切れなかったという後悔があるので、見てない作品もじっくり見るいい機会かと行ってみた。
確かに、もっとも有名な作品群はなかったし、前見た記憶があったのは、ベラスケスの「道化」、ゴヤの数点のみ。
でも、以下の作品が見られたのは収穫。
・エル・グレコ「十字架をキリスト」
・ムリーリョ「エル・エスコリアルの無限罪のお宿り」
・ヤン・ブリューゲル「結婚披露宴」
・フランシスコ・デ・ゴヤ「魔女の飛翔」
グレコとムリーリョは同じ題材の絵が他にもあるが、もっとも有名なものではない。
今回、新しい発見は、スペイン絵画においては、ボデゴン(=厨房画)の伝統があったということ。今回もいくつかきていたが、じっくり見るとなかなかおもしろい作品もある。
やっぱり、もう一度プラド美術館に行って、今度はじっくり時間をかけて見たいものだ。
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