ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』
本日の本
book-21 『ダ・ヴィンチ・コード』上・中・下 ダン・ブラウン著 角川文庫
STORY:ルーヴル美術館館長が館内で異様な死体となって発見された。当日夜会う約束になっていたハーバード大教授ラングトンは警察から協力を求められるが、現場に駆けつけた館長の孫、暗号解読官のソフィーとともに館内から脱出し、館長が残した謎を追う・・・
☆☆☆☆今、映画公開で大変な話題となっている作品。映画公開までに読もうとがんばったが、ちょっと間にあわなかった・・・
とにかくおもしろい!ずんずんと読めてしまう。ワタクシは美術好き、暗号好きなので、なんともたまらない作品だった。
このミステリーの結末は、実にセンセーショナル。相当物議をかもしただろうし、ボイコット運動が起こるのもわかる。が、日本のように宗教が(特にこの場合キリスト教が)生活にそれほど深く根ざしていない国では、難しいことぬきに読めると思う。ただし、キリスト教についての基礎知識はあった方がよいだろう。
「最後の晩餐」に対する新しい解釈などもとてもユニークだし、聖杯伝説に関する説もなるほどと思わせるものがあり、こういった事柄にぐーんと興味がわいてきた。もちろん、これはあくまでもフィクションなので頭から信じるわけにはいかないけれど。
すでに映画での配役も知っていたので、どうも俳優さんの顔がちらついてしまった。ラングトンがトム・ハンクス?ファーシュ警部がジャン・レノ?ちょっとイメージが違う気がした。ソフィーのオードレイ・トトゥは割合イメージ通り。
ルーヴルからロンドンのウェストミンスター寺院そしてスコットランドへと、舞台はめまぐるしく変わる展開で、映画にしたらさぞやおもしろいだろうと思う一方、たくさんの内容が詰め込まれているので、短い時間で語りきれるのだろうかという不安もある。カンヌでの不評も聞くが、やはり映画が楽しみであることにかわりはない。
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