「私は「うつ依存症」の女」
本日の映画
movie-68 「私は「うつ依存症」の女」 Prozac Nation 2001年米独
DIR:エーリク・ショルビャルグ
CAST:クリスティーナ・リッチ、ジェシカ・ラング、アン・ヘッシュ、ミシェル・ウィリアムズ、ジェイソン・ビッグス、ジョナサン・リス・マイヤーズ、ルー・リード
STORY:リジーは晴れて名門ハーバード大学に入学。ライターとして将来を嘱望されている彼女だったが、教育熱心な母、音信不通だった父との関係から、以前から悩まされていたうつ症状が悪化、次第に情緒不安定になっていく。
☆☆☆エリザベス・ワーツェルの自伝的小説の映画化。
主人公リズは、ハーバードに合格、ローリングストーン誌に原稿を書くなど、順調な学生生活を送るかと思いきや、以前から症状のあったうつがひどくなっていく。酒、ドラッグ、男性関係と次第に生活が乱れていき、次第に情緒不安定に。そして、彼女の症状が、子供の頃父が家を出ていったことで、母が一人っ子だった彼女に過度な期待をかけたことが遠因だったことがわかってくる。リズは母の期待になんとかこたえようとするあまり、耐えきれなくなってしまうのだ。
結局、あるがままの自分を受け入れようと覚悟を決め、母の呪縛から次第に解放されていくことで、うつの状態から脱したかに見えるラストだが、その後はどうなったのだろうか。完全なハッピーエンドには見えないので気になるところだ。
とても重いテーマの映画であり、C・リッチの熱演と、母役のJ・ラングの鬼気迫る演技で緊迫感のある映画となった。決して楽しいという映画ではないけれど、人の心の闇というものを考えさせられる。何が原因で心を病んでしまうかわからない。誰にでも可能性はあるだけに恐いが、希望はあるものだ、ということが作者としてはいいたかったのだろう。
C・リッチは子役の頃も不思議な感じだったが、独特の暗さがあってメジャーな作品より、こういったユニークな作品がむくようだ。心から笑っている彼女も見てみたいものだけど。
J・ラングは次第に目がつり上がってきた気がして、恐い役が似合うようになってきた。
そして、なぜか?ヒース・レジャーとくっついてしまったM・ウィリアムズ、「マッチポイント」のマイヤーズなど、これからが楽しみな若手も出演。出演者の顔ぶれは楽しめた。
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