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2006/11/03

【ベルギー王立美術館展】

art-11 【ベルギー王立美術館展】 国立西洋美術館

0611031
昨日、午前の【大エルミタージュ美術館展】に続いて午後観た美術展が、西洋美術館で開催されている【ベルギー王立美術館展】。

入って2点目にいきなり、ブリューゲル。ピーテル・ブリューゲル(子)の「婚礼の踊り」。ブリューゲル好きのワタクシとしてははじめからワクワクする展開。そして、次がピーテル・ブリューゲル(父)?の「イカロスの墜落」。?というのは、真贋についてまだはっきりとした結論が出ていないから。確かに、手前に描かれた農夫はブリューゲル的ではある。果たしてどうなのか?当然素人目にはまったくわかりません。イカロスはどこかというと、右手前の海から出ている足のみ!ユニークな絵だ。「イカロスの墜落」という題名がついていなければ、この題材の絵とはわからなかっただろう。

ルーベンス、ドラクロワ、ヴァン・ダイクときて、ヨルダーンスが数点。この中ではポスターにもなっている「飲む王様」の下卑た雰囲気がおもしろい。描かれた当時はセンセーショナルな絵だったのだろうか。

そして、ダーフィット・テニールスの絵画収集室の絵。ここにもあったんですね。美術史美術館に行った際、ちょうどテニールスの絵が貸し出し中で見られず残念な思いをしたので、なんかうれしい。この絵に描かれたたくさんの絵画一つ一つを見てみると、いかに細かく描かれていることかと感心する。

後半のみものの第一は、クノップフ、アンソールの2人の象徴派の作品。どちらかというと、アンソールの方が好みかなあ。有名な「燻製ニシンを奪い合う骸骨たち」をはじめとして、ちょっと不気味な絵も多いが、素描は漫画チックな感じもあった。昨年やっていたアンソール展、行っておけばよかった・・・

そして最後の部屋にはデルヴォー、マグリット。デルヴォーの絵に描かれた女性は皆無表情で、寒々しさを感じる。不思議な絵だ。不思議という点ではマグリットもそうなのだが、マグリットの空は明るい。夜と昼とが同居する「光の帝国」、現実ではありえない世界だけれど、ありえそうな気もしてきて不思議な気持ちにさせられる絵である。
ラストは、サーデレール「フランドルの冬」。人物を描き込めばブリューゲルのような絵で締めくくられる。

大変充実した展覧会だった。

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