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2006/11/04

「ブラック・ダリア」

本日の映画

movie-85 「ブラック・ダリア」 The Black Dahlia 2006年米

DIR:ブライアン・デ・パルマ
CAST:ジョシュ・ハートネット、アーロン・エッカート、スカーレット・ヨハンソン、ヒライー・スワンク、ミア・カーシュナー、ケヴィン・ダン、ローズ・マッゴーワン、フィオナ・ショー
STORY1940年代ロス。腰から切断された若い女性の死体が発見される。彼女は女優を目指してマサチューセッツからきたエリザベス・ショートという女性と判明。マスコミは黒髪の彼女をブラック・ダリアと呼びセンセーショナルに報道した。ロス市警のバッキーとリーはこの事件の捜査にあたるが、リーは異常なほどに事件にのめり込んでいく。

☆☆☆実際に起きた事件を題材にとったジェームズ・エルロイの小説の映画化。

ブラック・ダリア
この小説出た時から気にはなっていたのだが、結局今まで読まずじまい。先に映画を見てしまったが、先に読むべきだったか?

ミステリーとしてはおもしろい、と思う。謎が何重にもあって、意外な犯人だし(一つの殺人については、ヒントありすぎでわかってしまったけど)なかなかよいのだが、映画としては後半の謎解きが唐突すぎてややバランスを失していると思うし、センセーショナルな題材のわりに盛り上がりに若干欠ける気がする。長い原作を2時間5分の枠に閉じこめるのは無理があったのか、デ・パルマの演出のせいか・・・
エルロイ原作の映画化としては、「L.A.コンフィデンシャル」という傑作があったが、「ブラック・ダリア」もこれにおとらず暗い作品。暗さことエルロイの特徴なので雰囲気としてはよく出ていると思うが・・・惜しい作品である。

猟奇的事件に秘められた謎は、妖しく退廃的で異様。セピアっぽい映像がまたよい。

事件のキーとなる金持ち娘マデリンにヒラリー・スワンク。色情的な雰囲気はよく出ていたと思う。ハートネット演じるバッキーがはじめて出会う場面でのスワンク、いつもと感じが違うなと思ったのだが、よくよく見るといつもの通りのお顔なので(笑)、うーん、どうなんだろう、ファム・ファタールって感じはいまひとつ。やっぱりこの人、アカデミー賞をとった「ボーイズ・ドント・クライ」、「ミリオンダラー・バイビー」のボーイッシュなイメージがあってどうも・・・二度のアカデミー賞に輝く女優さんといえども難しい役柄があるんですね。意外なキャスティングでおもしろいと言えばおもしろいが・・・

むしろ、ファム・ファタール役ならば、S・ヨハンソンの方が似合っているが気がするのだが、まだちょっと若すぎるのだろう。マデリンの役はちょっと爛れた感じが必要だから。案外おとなしめな役なのでこれまた意外だった。

エッカートも男らしい役でよかったが(リーが事件にこれほどにのめり込む理由があまりよく描かれていなかったのは残念)、この映画の中では一番よかったのはJ・ハートネット。今まであまり注目していなかったのだが、ハードボイルドな雰囲気がよく出ていてよろしい。他の映画も見てみよう。

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