「郵便配達は二度ベルを鳴らす」(1942年版)
本日の映画
movie-6 「郵便配達は二度ベルを鳴らす」 Ossessione 1942年伊
DIR:ルキノ・ヴィスコンティ
CAST:マッシモ・ジロッティ、クララ・カラマーイ、フアン・デ・ランダ
STORY:ガソリンスタンド兼食堂にふらりと現れた流れ者、ジーノ。一目で恋に落ちたジーノと店主の若い妻ジョヴァンナ。駆け落ちしようとするが、土壇場でジョヴァンナは思いとどまってしまう。いったんは離ればなれになった二人だが、偶然出会って・・・
☆☆☆☆ヴィスコンティ監督の第1作。
原作はアメリカのハードボイルド作家ジェームズ・M・ケイン。「深夜の告白」なんかは好きな作品だ。
イタリア映画なので、当然舞台はカリフォルニアからイタリアへと移されており、登場人物もイタリア人になっているが、あまり違和感はない。ストーリーも若干異なるが問題なし。
ワタクシが見たことがあるのは、ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングの1981年版だが、これはまあなんというか二人の関係が濃厚すぎて・・・
しかし、ヴィスコンティ版もなかなかに濃いのだ。1981年版のように直接的な描写はないのだが。2人は出会った瞬間から、恋・・・というよりもっと濃密な切っても切れない関係に陥るわけだが、見ていて息が詰まりそうなほど。結局離れられない2人は次第に泥沼にはまっていき・・・そして、この突き放したようなラストは鮮烈である。
常に不安を感じさせる展開と、白黒の画面がマッチして素晴らしい。1981年版よりこちらの方が好みかな。ラナ・ターナー、ジョン・ガーフィールドの1946年版も見てみなければ。
はじめ、これがヴィスコンティの映画?と思ったけれど、登場人物の情念やけだるい・・・頽廃的な雰囲気などはまさに後期のヴィスコンティ映画につながるものといえる。
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