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2007/02/24

「モンスター」

本日の映画
モンスター
movie-13 「モンスター」 Monster 2003年米独


DIR:パティ・ジェンキンス
CAST:シャーリーズ・セロン、クリスティーナ・リッチ、ブルース・ダーン、スコット・ウィルソン
STORY:ヒッチハイクをしながら身体を売る生活に疲れ、自殺する前に有り金を使い果たそうと飛び込んだバーで、セルビーという女性と出会ったアイリーン。生まれてはじめて偏見なく自分を受け入れてくれる人に出会ったアイリーンは、セルビーと暮らすため、再び道ばたに立つが、半殺しの目にあって思わず銃の引き金をひいてしまう・・・


☆☆☆実在の女性連続殺人犯として死刑となった実在の人物アイリーン・ウォーノスを演じてC・セロンがアカデミー主演女優賞に輝いた映画。


主人公は実に不幸な女性である。
不幸な生い立ち(このあたりは映画ではさらりとしか描かれていないが)がもとで、どこまでも堕ちていくアイリーン。はじめて、自分を一人の人間として受け入れてくれたセルビーにすべてを捧げ、2人で生活するためついには殺人まで犯してしまう。1人殺してしまうと、あとはお金や車を手に入れるために次々と殺人を重ねるアイリーン。すべてはセルビーのためだったのに、最後はセルビーに裏切られ、裏切りを知っても全部の罪を自らかぶったアイリーンが哀れでならない。勿論、アイリーンのしたことは許されることではないけれど、ついついアイリーンに感情移入してしまう。ラストの裁判の場面はさらっと終わってしまうが、セルビーをじっと見つめる場面では思わず泣けてしまった。
セルビーに出会ったことが、アイリーンにとってある意味では幸せなことであり、ある意味では不幸なことであり・・・見ていてつらい映画である。


製作にも関わったC・セロンは大熱演。体重を13キロ増やし、特殊な歯型を入れ、汚いメイクをほどこし、完璧に本人になりきっている。外見は今なら特殊メイクで似せることはいくらでもできるけれど、本物のアイリーン(映像で見たことあり)に仕草、しゃべり方、そして雰囲気は驚くほどそっくりだ。C・セロンの名前を知らずに映画を見たら絶対にわからなかっただろう。あの美人女優(これは決してほめ言葉でないですが)がね!あのぶよぶよのたるんだ
おなかは撮影後、ちゃんと元の姿に戻ったのか心配になるほどだ。思わず男を殺してしまった瞬間の激情、セルビーに対してすべての感情をぶつける姿など、鬼気迫る演技で、オスカーも納得である。
無力でアイリーンに頼り切ってワガママ言いたい放題、結局は保身からアイリーンを裏切ることになる複雑なセルビーを演じたC・リッチも見事だが。


決して見ていて気持ちのいい映画ではないけれど、C・セロンの演技を見るだけでも価値のある映画だ。ワタクシはC・セロンの決していいファンではないけれど、感服致しました。


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» 映画『モンスター』 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:Monster  -愛した故に重ねた罪のモンスター- 実在のストリートガールで女性連続殺人犯(1986年)となったアイリーン(シャーリズ・セロン)と同性愛者の少女セルビー(クリスティナ・リッチ)の、哀しい愛の行方の物語。アイリーンは家庭の境遇から生きる術をなくし1... [続きを読む]

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