リリアン・J・ブラウン『猫は鳥を見つめる』
本日の本
book-11 『猫は鳥を見つめる』 リリアン・J・ブラウン著 ハヤカワ・ミステリ文庫
STORY:元新聞記者で今は大富豪のクィララン。彼は広大な敷地内にあるりんご貯蔵納屋を改築し住み始めるが、あろうことか中庭で、町中の嫌われ者のピカックス高校校長が死体になって発見された。クィラランは事件当時に見かけた不審車の行方を追う。
☆☆☆シャム猫ココシリーズ第12弾。
なかなか住居の定まらないクィラランだが、ようやく落ち着いた(元りんご貯蔵納屋なので、微妙にりんごの香りがするという・・・)、と思ったらやっぱり殺人事件が。
そしてまた、これからこのシリーズの着目人物になっていくのかなあと思った人物が途中で死んでしまい、びっくりである。ホント、このシリーズ、感情移入しかかると登場人物が死んでしまう(笑)。シリーズが終わる(当分終わらないと思うけど)頃にはそして誰もいなくなった、ってことがないでしょうねぇ。
今回の犯人は、こいつやなやつと思った人物で、犯人に対してまったく同情がわかない。だいたいこのシリーズは同情すべき犯人がいないという傾向があるけれど。
殺された嫌われ者の校長がどういう人物だったかが若干尻切れトンボになってしまっているので、もうちょっとその辺が詳しく描かれていたらというところがちょっと残念。
あいかわらず脇筋はにぎやかでおもしろい。ついつい脇筋の方に興味がいってしまうシリーズである。
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