「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」
本日の映画
movie-11 「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」 Wrestling Ernest Hemingway 1993年米
DIR:ランダ・ヘインズ
CAST:ロバート・デュヴァル、リチャード・ハリス、シャーリー・マクレーン、サンドラ・ブロック、パイパー・ローリー
STORY:元船長のフランクは、昔ヘミングウェイとレスリングをしたことが自慢だが、今はアパートに一人暮らし。ある日フランクは、ずっとベンチでパズルをやっている元床屋のウォルターと知り合う。ウォルターは、ダイナーのウェイトレス、エレーンが作ってくれるベーコンサンドを毎日食べていた。次第に友情をはぐくんでいく2人だが・・・
☆☆☆☆☆劇場未公開作だが、いい映画だ。
おじいさんもの、の映画というと、ジャック・レモン&ウォルター・マッソー映画とか、同じくR・デュヴァルが出ていた「ウォルター少年と、夏の休日」を思い出す。こういうジャンルがあるんですね。「ウォルター少年と・・・」では、デュヴァルがやんちゃな老人を演じていたが、この映画ではそのパートを受け持つのは今は亡きR・ハリス。ちょっといかつい風貌の硬派な役者さんだったが、年をとってハリポタの校長などお茶目な役もやるようになっていただけに亡くなったのが残念である。
で、R・ハリス演じるフランクは、粗野で図々しく下品な男。いつも髪はもじゃもじゃで無精ひげ、よれよれのTシャツに短パンといういでたち。
対してR・デュヴァル演じるウォルターは、紳士的で物静か、決まり切った日常を好む男。ぱりっとしたシャツとズボンでいつもきちんとしている。
対照的な2人だが、共通するのは2人とも孤独だということ。意地っ張りなので孤独を孤独と受け入れられないのである。まったく正反対な性格な2人が次第に友情を深めていく様子はほほえましい。2人乗り自転車に乗ったり、花火を楽しんだり、裸で泳いだり、2人のはしゃぎっぷり!年とってこんな友達がいたらいいだろうな。
フランクは、映画好きの未亡人に何度となくアタック、映画館のもぎりまでやったりするがふられ、ウォルターはS・ブロック演じるエレーンにほのかな愛情を抱きつつ、結局彼女は結婚して街を去ることになって、うまく別れも言えない・・・という恋模様(というのは大げさだけど)もまたほほえましい。
主役2人がすばらしいのはもちろん(特に老けメークで静かな老人を演じたデュヴァル氏がすばらしい)、S・マクレーン、P・ローリー、そして「スピード」でブレイクする前のS・ブロックも彼女らしいさわやかな役どころでいい味、とてもいい配役だ。
穏やかなラストまで、じっくりと鑑賞致しました。
潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ ランダ・ヘインズ シャーリー・マクレーン ロバート・デュヴァル ワーナー・ホーム・ビデオ 1995-09-08 by G-Tools |
« 「クローサー」 | トップページ | 「“アイデンティティー”」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「フローズン・リバー」(2024.11.06)
- 「屍人荘の殺人」(2024.10.07)
- 「127時間」(2024.09.07)
- 「パーフェクト・ゲッタウェイ」(2024.09.02)
- 「ゆるキャン△」(2024.08.28)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」:
» 映画「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:WRESTLING ERNEST HEMINGWAY(1993)
ヘミングウェイに惹かれて観たとしても、ヘミングウェイは書店の本に登場するだけ・・・だけど、まるで老人と海みたいな哀愁が、そこはかとなく漂う物語・・
フランク(リチャード・ハリス)は元船乗り、昔プエルトリコで... [続きを読む]
コメント