「コーラス」
本日の映画
movie-20 「コーラス」 Les Choristes 2005年仏
DIR:クリストフ・バラティエ
CAST:ジェラール・ジュニョ、ジャン=バティスト・モニエ、ジャック・ペラン
STORY:世界的音楽家のピエール・モランジュは母の葬儀で帰郷、子供の頃の友人ペピーノから教師マチューの日記を手渡される。1949年のフランス。親を亡くしたり、素行が悪い子供達を集めた「池の底」といわれる寄宿学校に舎監として赴任してきたマチューは、合唱団を結成、やがて学校一の問題児モランジュも加わる・・・
☆☆☆☆オーソドックスな作りの映画である。
恵まれない子供ばかりを集めた学校の校長は厳格で、体罰で子供を支配するような理解のない人物で、子供達にはまったく希望がない。そこに、音楽家崩れの教師がやってきて、音楽を通して次第に子供達の心を開き、希望を与えていく・・・というストーリーが、教師マチューに見いだされて音楽家として大成したピエールの回想とともに語られる。このあたりの構成が、ホントに「ニューシネマ・パラダイス」みたい。同じジャック・ペランだし。ジャック・ペランはこの映画のプロデューサーでもあるが、プロデュースの才能はなかなかのものだ。「Z」とか「戒厳令」とか硬派な作品でとても素晴らしい。
この映画には、ジャック・ペランの息子も出演しているが(ペピーノ役)、なんといっても、ピエールを演じたモニエの歌声が素晴らしい。美しい歌声である。なんでも、この映画で人気が出てひっぱりだことか。
歌を通じて、子供達とマチューの心が通い合った・・・ところである事件が起き、物語は急転直下する。ラスト近く、紙飛行機が舞い、窓からたくさんの手がふられる場面は感動的で涙、涙だった。
奇をてらわないオーソドックスな演出がかえって、この感動を盛り上げていたと思う。心温まる映画でおすすめ。
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