「歓びを歌にのせて」
本日の映画
movie-26 「歓びを歌にのせて」 Sa Som I Himmelen 2004年スウェーデン
DIR:ケイ・ポラック
CAST:ミカエル・ニュクビスト、フリーダ・ハルグレン、ヘレン・ヒョホルム
STORY:世界的な指揮者ダニエル・ダレウスはストレスと過密スケジュールで、体がボロボロ。彼は第一線から退くことを決意、幼年期を過ごした小さな村ユースオーケルの古い校舎と買い取り、静かに暮らし始める。やがて村人に正体を知られるところとなり、聖歌隊の指導をはじめるが・・・
☆☆☆久々に見たスウェーデン映画。
スウェーデン映画というと、ベルイマン監督が一番はじめに思い浮かぶけどちょっと苦手。ハルストレム監督は好き。「やかまし村」シリーズは大好きな映画だ(話が横にそれてしまいました)。
音楽の癒し・・・というテーマの映画としては、最近「コーラス」を見たばかりで、なんとなくそういう映画かなと勝手に思っていたのだが、ちょっと違う(「コーラス」の方が好みかな)。
主人公が住むことになったところは小さな村で、人間関係が濃く、一種閉鎖的な世界。その中では、暴力、嫉妬、いじめ、孤独・・・いろいろな問題が渦巻いている。心身共に疲労困憊していた主人公は、静かな余生を過ごそうとやってきたところが、このちっちゃな世界に放り込まれ、やがて人々に音楽を通していい影響を与えていくとともに、自らも人々から元気をもらうことになる。音楽が村人たちを癒すとともに、主人公も癒されていくのである。
いろいろなエピソードを織り交ぜながら物語は進んでいくわけだが、エピソードのつながりがちょっと悪く、話がブツブツ切れてしまう感じなのは残念だ。
暴力夫から虐待をうけていた女性がソロで歌う場面は感動的で盛り上がるのだが、正直言って最後の最後まで乗り切れないところもあった。それは、村人の中に、傲慢だったり、ヒステリックだったり、主人公を逆恨みしたり、最後まで共感できない人物がいて、音楽を通じてこの人達も改心してくれたら、というワタクシの勝手な願いがかなわなかったせいなんだと思う。
しかし、ラストではわーっと感動が・・・あっけない最後のようにも思えるけれど、ホール中に響く歌声に涙、でありました。
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原題:Sa Som I Himmelen
天国は何処にあるのだろう、どこか近くにあるというけれど・・、もう一人の天使も遂に現れることはなかったけど、天使の歌声に包まれて彼は静かに逝った・・・
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