「暗黒の恐怖」
本日の映画
movie-29 「暗黒の恐怖」 Panic In The Streets 1950年米
DIR:エリア・カザン
CAST:リチャード・ウィドマーク、ポール・ダグラス、バーバラ・ベル・ゲデス、ジャック・パランス、ゼロ・モステル
STORY:ニューオリンズに密航してきたアルメニア人のコチャックは賭事をめぐるいざこざでブラッキーに殺されるが、コチャックが肺ペストだったことが判明する。48時間以内に加害者を捕まえなければ病気が全米に広がってしまう。衛生局のリードはウォーレン警部とともに必死に犯人を追う。
☆☆☆アカデミー賞原案賞受賞作。
タイトなサスペンス映画である。100分弱という長さがいい。リード(R・ウィドマーク)の家庭の場面がちょっと余計ではあるけれど、その他は無駄なくストーリーが進行していく。
早く伝染病に感染したと思われる人物を確保しないと病気が広がってしまうため、必死になる捜査側と、なぜ警察が必死になっているかを知らずにいる犯人達が交互に描かれ、サスペンスが高まる。
メル・ギブソンがリメイクを計画しているらしいけれど、これくらいの長さの映画にしてもらいたいですね。映画は短い方がいいと(適度にという意味です)思っているワタクシとしては、最近長い映画が多すぎて悲しいのである。題材としてはいいので、冗長にならなければおもしろい映画になるのではないだろうか。
衛生局の医師リードと警部がはじめは反目していたが、次第にお互いを理解して協力していくという展開は定石的ではあるが、ウィドマークもダグラスも渋くてなかなかよい。しかし、もっとも目立つのは、これがデビュー作のJ・パランス。「シェーン」よりも前の映画だ。いかつい顔とするどい眼光が恐い。パランス氏も昨年亡くなったんでしたね。個性派老俳優としてまだまだ活躍してほしかったのに残念だ。
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