« ラ・シャス・デュ・パプ | トップページ | 杉浦明平『カワハギの肝』 »

2007/06/21

「ブロークン・フラワーズ」

本日の映画
ブロークンフラワーズ
movie-46 「ブロークン・フラワーズ」  Broken Flowers 2005年米


DIR:ジム・ジャームッシュ
CAST:ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン、ジュリー・デルピー、クロエ・セヴィニー
STORY:コンピューター成金のドンは初老となった今も独身生活を謳歌する日々。恋人シェリーに去られたところに、差出人不明の手紙が届く。そこには「あなたの息子は19歳になります」とあった。お節介な隣人ウィンストンが昔の彼女たちを訪問する旅の手配をしてしまい、気乗りしないまま出かけたドンだったが・・・


☆☆☆☆カンヌ映画祭審査員特別大賞受賞作。


ジャームッシュの映画は独特の間合いがあり、その抜けた感じが(自分の気分に)ぴたりとはまる時にはすごくおもしろく感じるのだが、ダメな時はイライラとしてしまう。というのが、ワタクシとジャームッシュ映画のつきあいである。
で、この映画だが、なかなかにおもしろかった。


主人公ドン・ジョンストン(ドン・ジョンソンではない!というギャグも繰り返し出てくる)はコンピューター関連の仕事で一山あてて、悠々自適の生活を送っているが、あまりにお気楽な生活を送っていたために、若い恋人にも去られてしまう。そこにどうやら昔の恋人との間に息子がいるらしいという手紙。ミステリマニアらしい隣人がおせっかいにもいろいろと推理した上、昔の恋人たちを訪ね歩く計画を勝手にたててしまう。


何もすることのないドンは、いやがっていたのものの、結局お膳立て通りの旅に出かけ、訪ね歩くことに。この昔の恋人たちがジェシカ・ラング、シャロン・ストーン、ティルダ・スウィントンなど豪華な顔ぶれ。彼女たちはあまりドンを歓迎はしてくれないのだが(ま、当然でしょうねぇ)、皆、決して幸せそうではない。


彼女たちに会ううちに、もともと低かったドンのテンションはますます低くなり・・・最後までさえないドンである。そんなドンを演じるのはおとぼけ演技のうまいB・マーレイ。いつもにまして脱力感のある演技で、ジャームッシュ映画にぴったり。特にこの役はマーレイならではだと思う。やる気のないくたびれたジャージ姿で、もそもそしゃべる姿がおかしい。


この映画のラストは好みが別れるかもしれない。息子は?そして手紙の主は?昔の恋人たちの誰かなのか?隣人か?出ていった恋人の仕業か?ジャージ姿の青年2人も意味深だ。
ドンは旅を通して何を得たのかもあいまいで(「過去は帰られない、未来は変えられる、大事なのは現在だ」などという哲学めいた台詞を吐くけれど)、無表情なマーレイな表情とともにフェイド・アウト。しかし、随所にニヤリクスリとする場面があって、なんとなーく気にいったのだった(今度見た時におもしろいと思えるかはわからない)。

« ラ・シャス・デュ・パプ | トップページ | 杉浦明平『カワハギの肝』 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65565/15513111

この記事へのトラックバック一覧です: 「ブロークン・フラワーズ」:

» 映画「ブロークン・フラワーズ」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:Broken Flowers この映画、またまたビル・マーレイが、ロスト・イン・トランスレーションしてるよね。あのポーカーフェイスのまんまで、哀愁に満ちた時が過ぎる・・。 差出人不明のピンクの手紙に綴られた、まだ知らぬ19歳の息子の存在、そこから過去... [続きを読む]

« ラ・シャス・デュ・パプ | トップページ | 杉浦明平『カワハギの肝』 »

twitter

google


  • Google

    WWW
    ブログ内

amzon