「明日の記憶」
DIR:堤幸彦
CAST:渡辺謙、樋口可南子、及川光博、渡辺えり子、香川照之、坂口憲二、吹石一恵、水川あさみ、袴田吉彦、遠藤憲一、大滝秀治、田辺誠一、木野花
STORY:広告代理店で営業部長をつとめる佐伯雅行は、忙しい毎日を送っていた。急に物忘れが激しくなった佐伯は妻とともに病院で診察してもらったところ、若年性アルツハイマーと告げられる。不安と怒りで事態を認めることができない佐伯だったが、妻は一緒に闘おうと覚悟を決めるのだった。
☆☆☆☆☆苦手の日本映画にもいいものがありますね・・・
ワタクシ、日本映画が苦手で滅多にみることはない。
が、これはテーマに興味があったし、話題作だし、ということで見てみた。
ぐっとひきこまれましたね。
主人公は、家庭を顧みずバリバリ働くワーカホリック気味のサラリーマン。なんだか物忘れがひどいなあと思っていると・・・なんと、若年性アルツハイマーだと診断されてしまう。その時の主人公の驚き、怒り、不安。仕事は辞めざるを得なくなり、やがて日常生活にも支障が出て、どうにもならないあせりから奥さんにも当たり散らし、自己嫌悪に陥る日々。見ていてつらくなってくる。
しかし、主人公には、支えてくれる人たちがいる。部下、上司、同僚。娘、娘婿、妻の友人。が、なんといっても妻の支えが大きい。どんどん遠い存在になっていく夫(ラストなんてホント泣けますね)を献身的に看る妻。涙を流しても、すぐに笑顔で夫に対する気丈な妻の姿に感動、である。
ドクターを演じた及川光博(ミッチー、普通の役ではじめていいと思ったな)、友人役の渡辺えり子、取引先の課長役香川照之、上司役の遠藤憲一など脇もなかなかよいし、主演の渡辺謙の、病魔に冒され次第に目の輝きを失っていくという演技もよかったのだが、なんといっても妻を演じた樋口可南子がすばらしい。凛とした姿が素敵だった。
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» 映画「明日の記憶-Asita no kioku-」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
観逃した訳ではない、私の頭の中の消しゴムの二番煎じとの思いで見送っていた。けど、極めて切実で身近な現実感にこころ動かされずにはいられない・・
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