谷崎光『北京大学てなもんや留学記』
本日の本
book-52 『北京大学てなもんや留学記』 谷崎光著 文藝春秋
『中国てなもんや商社』の著者の中国留学記。
『てなもんや商社』は傑作で、中国人のたくましさに半ばあきれたり感心したり。
あの本からもう11年がたっているんですね。
いやはや、この本もまたすごいですぞ。とにかく気の休まる時がないんである(苦笑)。
強く主張していかないと負けてしまうし、隙を見せればつけこまれるし・・・
賄賂の横行、ぼったくり、マナーの悪さ、自己中心的発想などなど。これじゃストレスがたまるばかり、と思いきや、筆者はもっとたくましい。文句を言いつつも、留学生活を楽しみ、また中国のいいところを積極的に見つけようとする。こうじゃなきゃ、とてもやっていけません。
中国では反日感情が少なからずあるのは事実であり、とても悲しいことだけど、著者のような前向きな思考があれば、きっと互いに理解できるようになれる、と思えてくる。
まあでも、精神的なタフさに欠けるワタクシとしては、せいぜい数日間旅行するだけで精一杯ですね、残念ながら。
« 「トラブルINベガス」 | トップページ | 「エリザベスタウン」 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- エラリー・クイーン『Zの悲劇』 (2025.01.11)
- 乙一『ZOO 1』 (2024.12.07)
- クリスチアナ・ブランド『自宅にて急逝』 (2024.11.30)
- アレックス・マイクリーディーズ『ザ・メイデンズ ギリシャ悲劇の殺人』 (2024.10.27)
- ロバート・B・パーカー『ゴッドウルフの行方』 (2024.10.01)
コメント