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2008/01/26

「あなたになら言える秘密のこと」

本日の映画
あなたになら言える秘密のこと
movie-5 「あなたになら言える秘密のこと」 La Vida Secreta De Las Palabras 2005年スペイン

DIR:イザベル・コイシェ
CAST:サラ・ポーリー、ティム・ロビンス、ジュリー・クリスティー、スティーヴン・マッキントッシュ
STORY:誰とも言葉をかわすことのなく工場で淡々と働く孤独な女性ハンナ。ある日、働き過ぎで無理やり1ヶ月の休暇をとらされた彼女は、ひょんなことこから海に浮かぶ油田掘削所で、ジョゼフという男性の看護をすることに。彼は事故でひどいやけどを負い、一時的に目も見えなくなっていた。

☆☆☆☆ずしりとくる映画だ。

主人公ハンナは、ひとりぽっち、家族も友人も恋人もなく、ただ淡々と働くのみ。家ではひたすら刺繍をする。食べるものといえば、チキンと米とリンゴだけ。洗面所には山積みなった石鹸・・・主人公は何か精神的な問題を抱えているなと思わせる序盤である。

そして、ハンナは偶然、重傷の患者の看護をすることになり、海に浮かぶ掘削所という特異な場所へと行くことになる。ここにいる男性たちは、いずれも悩みや問題などを抱えた一癖も二癖もある人物ばかり。
彼らとの交流や、ジョゼフという患者とのふれあいによって、次第にハンナの心が氷解していく・・・

ジョゼフは、怪我の痛みを紛らわせるためか、ハンナに向かって軽口をポンポンたたくが、はじめは冷たい反応しか戻ってこない。そのうち、ジョゼフの大きな痛みは、怪我によるものでなく、精神的なものだということがわかった時、ハンナは自分のあまりに酷いつらい過去を語るのである。

あまりに唐突な告白なのだが、淡々と語る悲惨な過去を聞くと、ジョゼフならずとも涙が出てきた。映画のクライマックスの場面だ。ハンナとジョゼフ2人のこの場面は観ていてこちらもつらくなるほどだが、感動的である。
その後、2人には救いが訪れるが、ラストは不思議な透明感で、安らいだ気持ちで見終えることができた。

主演のサラ・ポーリー(オスカーが有力視されるジュリー・クリスティー主演映画の監督をこなすなど才能豊かな女優さんですね)は、今までちょっと苦手だったのだが、この映画ではとてもよいと思ったし、T・ロビンスも包み込むような暖かさを感じさせて、よかったと思う。

サラとコイシェ監督の前作、「死ぬまでにしたい10のこと」も是非観なくては。

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コメント

こんにちは。この映画観たいです。なぜなら「死ぬまでに・・・」を観て感動したもんですから。あれは、悲しいけど心が温まるいい映画だった・・・。ぜひ観てみてください。オイも観ますね。

こんばんは。
この映画も、「悲しいけど心温まる」映画と思います。ちょっとつらい気持ちにもなりますけどね。
私も前作は絶対に見ます!

TBありがとう。
傷を負っている人たちの人物描写が、とても優しいものがありました。
いい映画であったと思います。

こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですね。ハンナやジョゼフのみならず、掘削所の他の人たちへの視線もやさしかったと思います。感動しました。
またおじゃまさせていただきますね。

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あらゆる感情を封印したかのように誰にも打ち解けず、黙々と工場で働くハンナ。その真面目過ぎる働きぶりを上司にとがめられ強制的に取らされた休暇中、思いがけないことから油田掘削所の事故で大怪我をした男・ジョゼフの看護を買っ... 続き 世界に「蛮行」がある限り、ハンナは再生産されていく。 「死ぬまでにしたい10のこと」でイサベル・コイシュ監督と主演のサラ・ポーリーをはじめて知った。 いきなり自分の死を悟った主人公が、遣り残したことを書き出すことによって、「自分とは何か」「自分は他者の何者になりうるの... [続きを読む]

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