コニス・リトル『記憶をなくして汽車の旅』
本日の本
book-4 『記憶をなくして汽車の旅』 コニス・リトル著 創元推理文庫
STORY:目覚めるとオーストラリア横断鉄道の車中にいた私。だが、自分の名前すら思い出せない。初対面のおじさん一家や婚約者という医師とメルボルンで落ち合うが、車中で不思議な出来事が続出、ついには殺人事件が・・・
☆☆☆1944年に書かれたミステリーが翻訳された。オーストラリア生まれの米国姉妹ミステリー作家だそうで日本では初紹介とのこと。
出だしは快調。目が覚めるといきなり私は誰?状態で、ヒロインがピンチに陥る。少しずつ記憶は戻るものの、ヒロインは次第に不利な立場においこまれる、というサスペンスが楽しめる。
が、昔の作品だからか、全体にゆったりしすぎて、ちょっと中だるみも感じてしまった。適度にユーモアがあって読みやすいのはいいが・・・
結末は意外で、しっかりだまされてしまったワタクシ。うまい伏線だ。列車の中だけで展開されるお話かと思いきや、過去の事件もリンクしているところもうまい。
映像化したら(難しい部分もあるけれど)案外おもしろいかもしれない。
« ヤッホー・ブルーイング 東京ブラック | トップページ | バロークス スパークリング赤 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- クリス・マクジョージ『名探偵の密室』 (2023.09.06)
- 青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました』 (2023.08.30)
- エリー・グリフィス『見知らぬ人』(2023.08.24)
- C・A・ラーマー『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』(2023.07.07)
- ボブ・ラングレー『北壁の死闘』(2023.07.05)
コメント