オペラ:トゥーランドット
opera-2 「トゥーランドット」 新国立劇場
指揮:アントネッロ・アッレマンディ
CAST:イレーネ・テオリン、ヴァルテル・フラッカーロ、浜田理恵、妻屋秀和
STORY:ある時代の北京。国が滅びてしまったダッタン王国の王子カラフは、北京の都で再会する。絶世の美女として知られる王女トゥーランドット姫は、自分に求婚する各国の王子たちに謎かけをし、3つの謎に答えられなければ死罪としていた。カラフは姫に一目惚れし、3つの謎に挑戦するが・・・
トゥーランドットというと、荒川静香さんのスケートを思い出してしまうが・・・
あの名曲「誰も寝てはならぬ」だけを目当てに聴きに行ったわけではないですぞ。
今回の公演、なんでも斬新な演出と聞いていたので、期待少々、不安いっぱいで行ったのだが・・・
舞台は1920年代、イタリアのトスカーナ地方からはじまる。
お祭りでにぎわう中、中国の雑伎団がやってきて、トゥーランドットがはじまるという設定(ここに至るまで台詞はなし)。
ちょっと不思議なはじまりだけど、すんなり入っていくことができる。
今まで現代の服装だった登場人物たちが、その上から衣装をきて、中国へと早変わり!ただし、3人の大臣ピン、パン、ポンは道化のままのスタイルで少々違和感あり。王子の服装も不思議だったし、カラフルな舞台装置は楽しいけれど、衣装に関してはやや?であった。
しかし、歌唱とそしてオーケストラはすばらしく、よかったと思う。
常連、ティムール役の妻屋秀和さんは、出番は多くはないがいつも通りすばらしい低音を聞かせてくれたし、リュー役の浜田理恵さんはドラマチックな見せ場もありよかったし、トゥーランドット役イレーネ・テオリンさんも高音が美しい。
が、一番すばらしかったのは、カラフ役のヴァルテル・フラッカーロ氏。アリア「誰も寝てはならぬ」は感動もの。やっぱりすばらしいな、この曲。
バレエを要所要所にとりいれたりして、楽しめる舞台であったけど、やっぱりラストが・・・
プッチーニの絶筆となった箇所(リューの自害)から一転、また1920年代のイタリアへと戻ってきてしまうのだが、妙に違和感があり、せっかくの感動が続かないのである。
プッチーニの創作した部分と、それを引き継いだアルファーノが創作した部分をくっきりと分けるという演出なのだろうけど、古代中国のままで終わってほしかったのだった。
やっぱりオーソドックスな演出の方が好みですね。
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