« 【ラウル・デュフィ展】 | トップページ | 「ターミネーター3」 »

2009/06/22

「グラン・トリノ」

本日の映画
グラン・トリノ (クリント・イーストウッド 監督・主演) [DVD]
movie-28 「グラン・トリノ」 Gran Torino  2008米

DIR:クリント・イーストウッド
CAST:クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー
STORY:妻に先立たれ、愛犬と72年製フォード車グラン・トリノを友に退屈な日々を送るウォルト。ある日、自分の庭で隣に住むモン族の少年タオが不良にからまられているのを結果的に助けることになり、タオとその姉との交流がはじまるが・・・

☆☆☆☆☆この映画を最後に俳優としては引退すると宣言したイーストウッドだが・・・

もうすぐ公開が終わってしまうというぎりぎりで見てきた。
いや、これは見て本当によかった。いつまでも余韻が残る。
出演と監督を兼ねる作品としては、一番素晴らしい出来ではないだろうか(ただし、「ミリオンダラー・ベイビー」は未見)。

「アウトロー」、「ペイルライダー」、「許されざる者」・・・
ワタクシにとっては、イーストウッドの出演と監督を兼ねる映画のイメージはこうした西部劇(もちろん、いろいろなジャンルを撮ってはいるのだが、どうもこうしたイメージで)。苦虫をかみつぶしたような表情で寡黙な男を演じるイーストウッドが印象的だったのだが、この映画でも同系列の男を演じている。
こうしてみると、演技者としては、面に表情を出さないので若い頃はワンパターンに陥りがちだったが、年齢を重ねるごとに味わいと渋みがましていい感じになってきたイーストウッド。

主人公は、頑固で時代の変化についていけない偏屈者。息子達家族からは疎まれ、主人公自身も息子達のやることなすことが気に入らない。マイノリティに対する差別意識があって今やアジア系移民ばかりとなってしまったご近所ともなじめず、犬と車だけを心の友に、ビールを飲んで日がな一日暮らす・・・

こんな味気ない生活だったのが、ある出来事をきっかけに、隣家のモン族の一家とのおつきあいがはじまり、次第にうちとけていく。
父を亡くした少年タオに、まるで父親のようにあらゆることを教えていく主人公ウォルト。内気で弱々しかったタオは大人の男への第一歩を踏み出し、ウォルトはタオとその姉スーとの交流を通して、ようやく人と人とのつながりを実感するようになるのだ。

だが、それでめでたしめでたしとなるわけもなく・・・
ウォルトはある決断をする。この決着のつけ方は、昔のイーストウッド映画では考えられなかったもので、これがイーストウッドが達した境地ということだろうか。
他の終わらせ方はなかったかとも思うが、これしかなかったのだろう、ウォルトには。なんとなく予想もついたのだが、涙のとまらないラストだった。

これで俳優としては引退などと言わずに、まだまだ演技者としても渋い演技を見せてもらいたいものだ。

« 【ラウル・デュフィ展】 | トップページ | 「ターミネーター3」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65565/45423498

この記事へのトラックバック一覧です: 「グラン・トリノ」:

» 映画「グラン・トリノ」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:Gran Torino タイトルはてっきりおじいさんのことかと思ったら、1972年製フォードのグラントリノのことだった、もしかしてGM、クライスラーよりマシなフォードの応援映画!? 朝鮮戦争帰還兵にしてフォード自動車組立工の経歴を持つウォルト・コワルスキー(クリ... [続きを読む]

« 【ラウル・デュフィ展】 | トップページ | 「ターミネーター3」 »

twitter

google


  • Google

    WWW
    ブログ内

amzon