【ゴーギャン展】
art-9 【ゴーギャン展】 国立近代美術館

23日で終わり、ということで仕事帰りに行ってきた。
土曜というのもあるが、終わりが近づいていることもあって、館内はかなりの混み具合。
今回のこの展覧会、なんといってもみものは、「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」である。
思ったよりは小さいこの作品、日本初公開。
不思議なオーラをハッするこの絵、意外と奥が深そう。
右に描かれた赤ん坊が「我々はどこから来たのか」
中央に描かれた楽園のエヴァが「我々は何者か」
左に描かれた老婆が「我和はどこへ行くのか」という解釈が成り立つらしい。
今まで、単なるタヒチの絵(それにしてはこの題はどういう意味だろうと思っていたのだが)と思っていたのだが、細かく見ていくといろいろに解釈できるわけで、見飽きない作品である。
展覧会は3部構成。
初期、タヒチ時代、再びタヒチに行き亡くなるまで。
はじめの数点こそ、いわゆるゴーギャンらしさがあまり見られないが、ほどなくスタイルが確立されてくる。
あの画風は、妙にタヒチとしっくりくるんですね。こんなにタヒチ時代の絵を一気に見たのははじめてかもしれない。ゴーギャンは決して、うまい画家ではないと思うのだが、あの独特の色遣いと、質感が印象的で、心に残る。
53点と作品数は決して多くはなかったけれど、満足でありました。
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