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2009/09/19

ポール・アルテ『カーテンの陰の死』 

本日の本
カーテンの陰の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1773)
book-41 『カーテンの陰の死』 ポール・アルテ著 ハヤカワ・ミステリ

STORY:殺人現場に偶然居合わせたマージョリーは、自分の住む下宿屋に犯人が入っていくのを目撃する。ほどなく、ハースト警部に殺人が起きそうだと相談していた、同じ下宿屋に住む老嬢が不可解な死をとげて・・・

☆☆☆ツイスト博士シリーズ第3弾。

冒頭に、カーとクリスティーとステーマンに捧げるとある。

奇妙な密室状態での殺人を扱っていて、前2作に引き続き、カー的であることは間違いないし、殺人事件が起きそうだという老嬢が警視庁に現れたりするところはクリスティー的。そして、犯人がある下宿屋に住むことが判明するというのは、ステーマンの「殺人者は21番地に住む」ですね。
これ、アンリ・ジョルジョ・クルーゾー監督で映画化もされている(「犯人は21番に住む」)。確かにこの映画見ているのだけれど、全然覚えていない(笑)。

とまあ、いろいろな作家へのオマージュとなっているわけで、黄金期ミステリーの大ファンとしてはわくわくもの。今回も一気に読んだ。

犯人が意外な人物で驚いたが、トリックはかなり大胆。こういう密室もあるかと感心(やや強引なトリックとも言えるが)。

しかし、しかし、もっと驚きはエピローグ。さらに仕掛けがあったとは!
現在の事件と過去の事件が結びついた時・・・
うーむ、この人のミステリーは最後の最後まで気がぬけませんね。


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