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2010/01/17

【ボルゲーゼ美術館展】

art-4 【ボルゲーゼ美術館展】 東京都美術館

1001161
初日に行って参りました~
初日というと混みそうなのでさけるのだけど、今日は出勤日だったのでついでにということで行ってみた。

外まで並んでたらどうしようと思い、完全防備で行ったものの、まったく混雑がなく拍子抜け。
でもすいてる方が見やすくていいですからね。

ボルゲーゼ美術館、最近までどこにあるのかちゃんと知らなかったのだが、ローマ北東部にあるボルゲーゼ公園内にあるとのこと。
名門貴族ボルゲーゼ枢機卿によって作られた館で、ルネッサンス、バロックの絵画、彫刻を中心としたコレクションがあるとのこと。日本ではこの美術館の作品をまとまって公開するのははじめてらしい。

展覧会は4部構成。

序章~ボルゲーゼコレクションの誕生での見ものは、ベルニーニのボルゲーゼ枢機卿の胸像。この人がこのコレクションをつくった元となった人。
同じくベルニーニの彫刻で、「アポロンとダフネ」は是非見てみたいなあ。

Ⅰ~15世紀・ルネサンスの輝きでは、早速、この展覧会の一番の目玉、ラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」。不思議な印象の絵だけれど、ミステリアスなエピソードを持っている。元は、女性の肩にはショールがかかっており、持っているものは一角獣ではなくて車輪だったのが、洗浄してみたらショールはなく、持っているものが一角獣だったという・・・
引き込まれる絵だ。

Ⅱ~16世紀・ルネサンスの実り、では、ヴェロネーゼの作品。「カナの婚礼」で知られるヴェロネーゼの「魚に説教する聖アントニオ」は聖アントニオのとるポーズが印象的だ。
他には、パルマの「放蕩息子」や、「レダ」(ギリシャ神話に出てくる)などもよかった。

Ⅲ~17世紀・カラヴァッジョの時代では、ラファエロの作品とともにこの展覧会の目玉となる、カラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」がみもの。カラヴァッジョらしい光が印象的な絵である。
カラヴァッジョ最晩年の傑作、だそうである。
カラヴァッジョの作品では、この美術館には「ヒエロニムス」や「バッカス」、「果物籠を持つ少年」もあるそうで、これらも見たかったなあ。

どちらかというと渋い展覧会だったが、ボルゲーゼ美術館のコレクションが見られる貴重な展覧会。残念ながら48点と少ない点数で、もうちょっと見たかったという思いも。
それに、この美術館で見た方がきっと印象は深かったのかなと思う。配置もよく考えられているようなので・・・
現在では予約制で、なかなか入れないらしいけれど、いつかは行ってみたいなあ、この美術館。

なお、東京都美術館は、この展覧会終了後、長期にわたり(2年くらい)改修工事に入るとのこと。どんな風に改装されるのでしょうか。


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