「フォーン・ブース」
本日の映画
movie-31 「フォーン・ブース」 Phone Booth 2002年米
DIR:ジョエル・シューマカー
CAST:コリン・ファレル、フォレスト・ウィテカー、ラダ・ミッチェル、ケイティ・ホームズ、キーファー・サザーランド
STORY:マンハッタンのタイムズスクエア。パブリシストのスチュはアシスタントと別れたあと、いつもの電話ボックスから新進女優パメラに電話をかけ、受話器を置いた途端かかってきた電話に思わず出るが、電話を切ったら殺すと脅される。
☆☆☆電話ボックスだけで展開するサスペンス。
電話のサスペンスというと、「セルラー」(キム・ベイシンガー主演)という傑作があったが、これもなかなか。これはどちらかというとリンダ・フィオレンティノ主演の「スナイパー」に似てますが。
一種密室でストーリーが進行するというアイディアの勝利である。
映画の舞台となる電話ボックスまで、主人公が歩いていく冒頭(この導入部分もうまい。わずか数分のシーンで、主人公が傲慢で人を人とも思わない嫌な奴だということが表現される)と、ラスト近く以外は、この電話ボックスだけでストーリーが展開される。
何気なくかかってきた電話に出てしまった主人公スチュは、誰ともわからない男から「電話を切ったら殺す」と言われ、電話を切ることができなくなってしまう。自分からは見えないが、その男からは丸見えらしく、次々と理不尽なことを要求される。
ついには殺人に発展、犯人と疑われたスチュはあっという間に警察にとりかこまれてしまう。
このあたり、展開が早く、どうなるのかハラハラドキドキ。
ほとんど、コリン・ファレルのひとり芝居なのだけれど大熱演。
スチュはまったく共感できない人物だったが、次第に追いつめられ弱さをさらけだす姿は哀れ。同情してしまう。
声だけの犯人は不気味で、さあどう落とすか?と楽しみだったが、うーんこれでおしまい?
と思ったらさらに先がありましたね。
正直、犯人の目的がいまひとつわからないとか、なぜこの主人公が狙われたの?というところがいまひとつはっきりしなかったが、これはこれでいいのかも。なんか不条理的なラストでしたけれど。
ふーん、犯人はあの人だったのね~そうか、確かに声はあの人でしたね。
81分と短いのもよい。無駄に長い映画よりよほど好感が持てます。
« グラン・バトー | トップページ | 植草甚一『植草甚一WORKS2ヒッチコック、ヒューストンら監督たちについて』 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「フローズン・リバー」(2024.11.06)
- 「屍人荘の殺人」(2024.10.07)
- 「127時間」(2024.09.07)
- 「パーフェクト・ゲッタウェイ」(2024.09.02)
- 「ゆるキャン△」(2024.08.28)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「フォーン・ブース」:
» 『フォーン・ブース』 [erabu]
監督、ジョエル=シューマカー。脚本、ラリー=コーエン。2003年米。原題『Pho [続きを読む]
« グラン・バトー | トップページ | 植草甚一『植草甚一WORKS2ヒッチコック、ヒューストンら監督たちについて』 »
nocciさん、こんばんわ。
本作は、面白い作品と思って観始めましたが、段々と結末の選択肢が狭まってしまったので、評価を下げざるおえなくなりました。
『セルラー』並を期待しすぎてしまいました。ちょっと残念な作品となりました。
投稿: erabu | 2010/05/30 00:42
erabuさん、こんばんは。
「セルラー」は大好きな映画です。それに比べるとなんですが・・・
アイディアはよかったと思います。確かに尻すぼみ感はありましたけれど。
今ひとつカタルシスを得られないラストもこれでいいような悪いような、という気がしました。
投稿: nocci | 2010/05/30 01:20