« 「7つの贈り物」 | トップページ | 植草甚一『植草甚一WORKS1映画と原作について考えてみよう』 »

2010/05/22

「マイ・ブルーベリー・ナイツ」

本日の映画
マイ・ブルーベリー・ナイツ [DVD]
movie-29 「マイ・ブルーベリー・ナイツ」  My Bluberry Nights 2007年香港中仏

DIR:ウォン・カーウェイ
CAST:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、デヴィッド・ストラザーン、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン
STORY:失恋したエリザベスは、カフェのオーナー、ジェレミーが焼くブルベリーパイだけが慰めの日々。別れた恋人が忘れられないエリザベスはニューヨークから宛のない旅に出る・・・

☆☆☆ジャズシンガー、ノラ・ジョーンズ主演作。

ワタクシ、実はウォン・カーウェイ映画が苦手。
ということで見ようかどうしようか迷っていたのだけど、ノラ・ジョーンズが出てるし、レイチェル・ワイズも出てるしということで見てみた。

これが案外悪くない。
あいかわらず、カーウェイ監督の映像は好きになれないものの、意外に楽しめる映画だった。

失恋した女の子の心の旅とも言うべき映画で、ニューヨーク~メンフィス~ラスベガス~ニューヨークへと戻ってくる。

カフェで売れ残ったブルベリーパイを食べることが日課となってしまった主人公。
まったく売れないのに作り続けるカフェのオーナーとのやりとりがおもしろい。このオーナー、何気なく含蓄のある言葉をはいたりするのだが、ちょっといい雰囲気になってきたかなというところで、主人公はふと旅に出る。

そして、まずたどり着いたのはメンフィス。
ここで出会ったのが、別れた妻が忘れられず酒におぼれる警官と、そんな元夫を鬱陶しく重いながらもなぜか離れることができない元妻。
元夫を失いはじめて自分も愛していたことに気づく元妻のストーリーはとても悲しい。決定的にすれ違ってしまった2人は取り返しのつかないことになってしまうのだ。
演じるデビッド・ストラザーンとレイチェル・ワイズがいいんですね。
このパートが一番印象に残る。

続いてたどり着くのがラスベガス。
信じられるのは自分だけと、突っ張って生きてきたギャンブラーの娘。素直になれない彼女は、父親の死に目にあえない。それでも最後まで弱さを見せない姿は、悲しい。
演じるのはナタリー・ポートマン。意外な役柄だけど、ちょっと背伸びしすぎの感も・・・

最後、ようやくカフェのオーナーの愛に気づいた主人公はニューヨークへと戻っていく。
もっと早く気づけよという気もするが(笑)、まあめでたしめでたしだったのでよしとしよう。

背景に流れる歌が素敵なノラ・ジョーンズ。初主演作とのことだが、演技的にはまあぎりぎり合格点かということ。
どうしても脇を固めるキャストの方がよいので、本筋がぼやけてしまった感はあるけれど、カフェのオーナー役ジュード・ロウがなんとか救っている。今まであまりいいと思ったことはなかったけれど、この役はいい。

カーウェイ映画への苦手意識を完全にはぬぐいきれなかったけれど、まあ合格点ですね。

« 「7つの贈り物」 | トップページ | 植草甚一『植草甚一WORKS1映画と原作について考えてみよう』 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「マイ・ブルーベリー・ナイツ」:

« 「7つの贈り物」 | トップページ | 植草甚一『植草甚一WORKS1映画と原作について考えてみよう』 »

twitter

google


  • Google

    WWW
    ブログ内

amzon