【ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景展】
art-11 【ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景展】 Bunkamura ザ・ミュージアム
ストラスブールを旅行したのは約7年前。
とてもよいところだったので、ストラスブール美術館展をやると聞いて是非行ってみよう!と思い、Bunkamuraへ。
ストラスブール美術館といってもマイナーだし、それほど混雑してはないだろう。
と思ったら、案外混雑。ま、土曜日ですからね。
風景画だけにしぼった展覧会というところがおもしろい。
テーマは6つ。
窓、人物、都市、水辺、田園、木である。
Ⅰ 窓からの風景
はじめは窓から見える風景画である。展示の途中に窓もしつらえてあってなかなか洒落ている!
室内画?と一瞬思ってしまう作品たちだけれど、よく見ると窓から外の風景が見えるんですね。目の付け所がおもしろい。
5枚のうち、知っている名前はドニのみ。
Ⅱ 人物のいる風景
まだまだ風景画が認知されていなかった時代。
あくまでも人物が主役の風景画が多かったのかも。
このパートでは、ピカソの他は、かろうじてブリオンを知っているくらい。
一番インパクトがあったのはヴァロットンの「水辺で眠る裸婦」だが、繊細に光をとらえたブリオンの「女性とバラの木」が好き。
Ⅲ 都市の風景
このパートは好みの絵がたくさん。
パリ、ストラスブール、ドルドレヒト、オルレアン・・・
ストラスブールの風景もよいが、パリの風景の数々が素敵。一番気に入ったのはアンリ・マルタンの「雪化粧のパリ」。静まりかえったパリの街並みがよい。
Ⅳ 水辺の風景
水辺といってもくくりは結構広い。
船の絵、川の絵、湖の絵。
ワタクシの趣味としては海より川や湖の方が好きかな。
コローの絵は池でしたね。ちょっと墨絵っぽい。
対照的に明るいのはシニャックーの点描画。鮮やかな色彩だ。
Ⅴ 田園の風景
このパートが一番見応えあり。知っている名前も多いし。
チラシの絵、シスレーの「家のある風景」をはじめとして、モネの「ひなげしの作麦畑」、コロー、ピサロなどなど。
デュフィの積みわらの絵は、なんか漫画チックでおもしろい。
雷雨をテーマにした絵数点も、印象に残った。
Ⅵ 木のある風景
ラストは木がテーマ。
あまりカンディンスキーらしくない絵「サン=クルー公園」にはびっくりしたが、このパートで一番印象に残ったのは、テオドール・ルソーの「木の幹の習作」。朽ちかかった幹がリアル。
意外と地味な展覧会だったけれど、アルザス地方の画家の絵もたくさんあり、充実。
ゆったりとした気持ちになれる展覧会です。
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