塩野七生『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 4』
本日の本
book-32 『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 4』 塩野七生著 新潮文庫
ようやく4巻目です。
テーマは、トルコの戦い、巡礼ツアー。
ヴェネツィアもジェノヴァと争っているうちはまだよかった方で、キリスト教の常識が通用しないトルコとの戦いにはかなり苦戦。頭脳戦は通用せず、領土の広さと人数の多さで勝負されると、さすが策士のヴェネツィアもつらい。
トルコのスルタン、マホメッド2世も強烈で、ようやくの思いで、かろうじて引き分けに持ち込んだというところ。
戦いも次第に物量作戦へと変化していくのだ。
この時代からあったヴェネツィアの新しいビジネスが、巡礼ツアー。さすが商売人、なんでも商売にていたわけで。現代のパックツアーのはしりかも。
それにしてもこの時代の旅のつらいこと!人はどんどん死ぬわ、いつ攻撃されるかわからないわで、まさに命がけ。それでも好奇心旺盛な人は危険を顧みずに旅へ出かける。というのはいつの時代もかわりませんね。
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