塩野七生『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 5』
本日の本
book-34 『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 5』 塩野七生著 新潮文庫
ついに5巻目。
テーマは、大航海時代とその後。
繁栄の続いていたヴェネツィアも、大航海時代に至って影が見えてくる。
ポルトガルが航路を開拓して安い胡椒が手に入ると、ヴェネツィアだけの独占ではなくなったこともあって、苦戦を強いられるのである。
それでもさすがはヴェネツィア人。
知恵を絞って、なんとか巻き返しをはかり、決定的なダメージを負わずに済んだのは見事。
トルコとスペインの強国にはさまれ、領土を少しずつ手放さなければならなくなったヴェネツィアだけれど、したたかに生き延びる。ヴェネツィアの外交能力はなかなかのものだったのだと言えよう。
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