【バルビゾンからの贈りもの~至高なる風景の輝き展】
art-18 【バルビゾンからの贈りもの~至高なる風景の輝き展】 府中市美術館
府中市美術館が開館10周年。
記念展の【バルビゾンからの贈りもの~至高なる風景の輝き展】に行ってみた。
バルビゾン派だけを集めた展覧会ではなくて、府中市美術館がコレクションしている武蔵野を描いた風景画もからめての展覧会。
なるほどね~
並べてみてみると、確かにバルビゾン派の絵画と共通性が。
画風もそうなのだが、描かれた風景が自然がいっぱいだし牧歌的。
なかなか視点のおもしろい展覧会である。
正直、バルビゾンとの関わりについては?となる作品もあるにはあるが、配置にも気をつかってうまく構成していると思う。
似た感じの絵を並べるとか、師弟の関係にあった画家の絵を並べるとか・・・
第1章 ドラマチック バルビゾン
まずは、バルビゾン派の絵がずらりと並ぶ。
ルソー、コロー、ドービニー、デュプレ、ミレー・・・
1枚目がターナーで、バルビゾンじゃないのでは?と思ったのだが、まあつながりはなくはないようで。
ブリジストン美術館所蔵のクールベの「雪の中を駆ける鹿」、これはいつみても迫力。
ミレーの何枚かは、よく知っている絵とは少々違い、淡く明るい感じだった。こんな絵もあるんですねぇ。
第2章 田園への祈り-バルビゾン派と日本風景画の胎動
バルビゾン派が日本に伝わって描かれた風景画の数々。
ずばり「鮭」の印象が強い高橋由一の風景画を見ることができたのは収穫。
日本にきて絵を教えたという、イタリア人画家のフォンタネージの絵、そしてフォンタネージの弟子、浅井忠の絵も並ぶ。
第3章 人と風景-その光と彩りの輝き
ここでまたミレーが登場。「羊毛を紡ぐ少女」はパステル画なのだが、淡い色合いでやさしい絵。
ルノワールも1枚。バルビゾン派ではないルノワールだが、確かに影響が感じられる。
村山槐多の風景画がなかなかよい。それほど強烈さがないのがよろしい。
第4章 バルビゾンからの贈りもの-光と彩の結実
バルビゾン派の影響を受けた作品が並ぶ。
梅原龍三郎とか児島善三郎などは、それだけを見るとバルビゾン派とは縁がなさそうにも思えるのだが、バルビゾン派が印象派に影響を与え、それが・・・とたどっていくとおもしろい。
ラストを飾ったのが児島善三郎の2枚だが、かなりのインパクトかつユニーク。
家の近くにこうした美術館があるのはうれしいこと。
今後もすばらしい展示をしていただきたいです。
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