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2011/07/16

【ワシントン・ナショナル・ギャラリー展】

art-18 【ワシントン・ナショナル・ギャラリー展】 国立新美術館

1107161
楽しみにしていたワシントン・ナショナル・ギャラリー展。
震災でもしやこないのでは?と心配していたけれど、予定通りやってくれてホッ。
めずらしく夕方閉館まぎわに行ったのだが、午前中よりは混んでいなかった(と思う)。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー、創設者アンドリュー・メロン氏のみならず、すべてが寄贈作品だそうで。
今回来たのは、印象派、ポスト印象派計83点。
この美術館にしては、点数が少ないなあと思っていたら、いつもに比べてずいぶんとゆったりとした展示。とても見やすくてよろしい。

1 印象派まで
まずはコローからスタート。
風景画が続いたあと、マネのコーナーへ。全部で5点。
いかにもという絵ではなくて、牡蛎の絵があったり、プラム酒の絵があったり。
らしい絵というと、ポスターにもなってる「鉄道」や「オペラ座の仮面舞踏会」だろうか。黒が主張する絵である。
マネの隣にあったファンタン=ラトゥールの「皿の上野3つの桃」、みずみずしさが出ていてよい。

2 印象派
このパートが一番混んでただろうか。日本人、印象派好きですもんね。
点描にチャレンジしていない頃の絵である。
続いてドガ。なんか未完成感のある「障害競馬-落馬した騎手」が妙に気に入った。しっかり描きこまれているのは落馬した人物のみで、背景は粗い。後ろにいる馬の足がすけてる!!
そして、モネは6点。
一番の見ものは、やはり「日傘の女性、モネ夫人と息子」。オルセーにあるのと並べてみてみたい。「太鼓橋」。このテーマは何枚あるんだろう。まだ目を悪くはしていない頃の作品なので、きれいに整っていた。
ルノワールもまた6点。
「踊り子」が一番目をひくかと思うが、よくよく見ると背景にとけ込みそう・・・
ワタクシ的にはお隣にあった「アンリオ」夫人の方が好き。
モリゾ、カサットなど女性画家の作品もたくさん。
カサットの「青いひじ掛け椅子の少女」がおもしろい。少女が退屈している様子がありありで笑ってしまう。

3 紙の上の印象派
素描、水彩、パステル画、版画など。
これは地味だな~と思って見始めたのだが、どうしてどうして。かなりの充実ぶり。
有名な油彩画の下絵のような作品あり、へーこの人が版画なんか作ったんだという驚きあり、楽しいコーナーだった。
マネの「葉のあるきゅうり」、「ベルト・モリゾ」、セザンヌの「ゼラニウム」、とてもリトグラフには見えないシニャックの「ブイ」などが気に入った。

4 ポスト印象派以降
セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ、スーラ、ロートレック。
中でもセザンヌが充実。
パレットナイフを使用した粗々な画。こんな絵もあったか!しかし、やっぱり静物画。決してこうは見えないはずという多面性があり、キュビズムのはしりと言われるのも納得。「赤いチョッキの少年」もまた背景など、キュビズム的。
ゴッホの今回きている「自画像」は病後の絵だそうで、げっそりやつれて怖い。「薔薇」はゴッホにしてはかなり穏やかな絵で、色合いも、まだまだ淡くきれい。

点数は少なめかもしれないけれど、充実度は高い展覧会。
印象派が好きな方なら絶対はずせませんね。


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