ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q -檻の中の女-』
本日の本
book-58 『特捜部Q -檻の中の女-』 ユッシ・エーズラ・オールスン著 ハヤカワ・ミステリ
STORY:マーク警部補はコペンハーゲン警察の未解決事件専門部署「特捜部Q」の責任者となった。しかし、あてがわれたのは地下の部屋で、部下はシリアからの亡命者と思われるアサド一人で、実質は左遷だった。気乗りしないまま女性議員の失踪事件にとりかかるが、次々と新事実が判明して・・・
☆☆☆☆めずらしや、デンマークのミステリである。
ポケミス(2段組)456ページとかなりの長尺。
が、おもしろくて一気に読んだ(おかげで電車であまり居眠りせず、睡眠不足?)。
現在(2007年)のマーク警部補たちの捜査の状況と、2002年女性議員ミレーデの失踪が交互に描かれ、次第に2つの時代が接近していく。
ラストに近づくにつれて、緊張感が高まり、そして・・・
ラストは感動もの。一気に緊張がとける。
犯人は、途中で目星はつくものの、「檻の中の女」がどうなるのかで、最後までぐいぐい読ませる。
マーク警部補とアサドのキャラもいい。
部下二人とともに突入し、一人は亡くなり、一人は半身不随となったのに、助けてやれなかったと自分を責め苦しむが、徐々に捜査への熱意を取り戻していくマーク警部補。そして、自分のことをあまり語らないアサド(かなりの変人?)。
マーク警部補も十分有能なのだが、アサドがまたスーパーな活躍!
このコンビ、次作以降も楽しみだ。
北欧ミステリ、今きてますね。
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