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2012/01/21

art-4 【没後150年 歌川国芳展】(後期) 森アーツセンターギャラリー

1201211
歌川国芳展(後期)の初日に行って参りました。
初日だから混んでるかなあと思っていたが、まあ許容できる範囲。

前後期とほとんどの作品が入れ替っており、大変充実の展覧会だった。

第1章 武者絵-みなぎる力と躍動感    
後期も武者絵が充実。
亡霊とか化け物が出てくる絵がおもしろい。「平知盛亡霊の図」などである。
前期にもたくさん展示されていた水滸伝もまたたくさん。全部並べたら凄いでしょうねぇ。
前期の金太郎(「坂田怪童丸」)もよかったのだが、後期の「金太郎鬼ヶ嶋遊」もユーモラス。あ、でも金太郎って鬼ヶ島に行きましたっけ?
一番気に入ったのは、「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」。着物の柄が骸骨というだけでおもしろいと思うが、よくよく見るとその骸骨は猫が組み合わさったもの!さすが猫好きの国芳だけのことはある。

第2章 説話-物語とイメージ   
前期にもあった龍宮の絵がまた。「龍宮白 田原藤太秀郷に三種の土産を贈」だが、想像力が刺激される。
木曾街道の達磨図、かわいい!

第3章 役者絵-人気役者のさまざまな姿
このパートは残念なんですね。
というのも、歌舞伎はまったく知らないから。役者さんの名前は聞いたことはあるけれど、演目がまったくわからない。
もし知識があったらもっと楽しめただろう。

第4章 美人画-江戸の粋と団扇絵の美   
明るい美人画が多い。
猫が描かれたものがやはりあって、いいなあ。
団扇絵も素敵。こんな団扇があったら使えませんね。

第5章 子ども絵-遊びと学び  
前期で見た際は、子どもが子どもっぽくないぞと思ったが、見慣れたのか?今回はフツーに見られた。
子どものあそびを紹介した画などは、ブリューゲルの子供の遊びの絵のよう。

第6章 風景画-近代的なアングル  
各所の名物(展示されていたのは信濃蕎麦、紀州の鯨)の画が楽しい。
そして、話題の「東都三つ股の図」。スカイツリーが描かれていると話題の絵だ。これってやぐらですかねぇ。スカイツリーには見えないけれど(笑)、他の絵もよくよく見ると、近代的に見える建物のようなものが描かれていたり不思議だ。
不思議というかシュールな感じがするのは、「忠臣蔵十一段目夜討之図」。モノクロに近い色づかいと妙に直線的な建物が不思議だ。

第7章 摺物と動物園-精緻な彫と摺
摺物は、注文制作の作品なので、さすがにきれいに刷られたものが多い。
ここにも猫の絵が。国芳の猫は決してかわいくはないのだが、ユーモラスでいい。

第8章 戯画-溢れるウィットとユーモア  
楽しい戯画のコーナー。やはり歌芳といえば戯画ですね。
「欠留人物更紗 十四人のからだにて三十五人にミゆる」。うーん、ホントに14人?そして35人に見える?しばらく見ていたがわからず。あまりずっと一所にとどまってると停滞するので・・・
猫の当て字もまたまたあって、楽しい。
そして、後期の見ものの1つ、「きん魚づくし ぼんぼん」がとってもかわいらしい。イタリアで発見され、今回は初公開だそう。ホント、人間みたいです。
「人がかたまって人になる」。人でできた人、これも国芳はいろいろと描いてるんですね。ちょっと不気味でちょっとおかしい。
そして、パネルになっていた「其まゝ地口猫飼好五十三疋」。これ、こんなに小さな絵だったんですねぇ。五十三次の猫バージョンで、微妙なものもあるけれど、だじゃれが楽しい。この手ぬぐい欲しいな。

第9章 風俗・娯楽・情報
今回もあったすご六。前期と同じだと思ったら違いましたね。
一番気になったのは「百物語化物屋敷の図」。一見、おどろおどろしい雰囲気なのだが、よくよく見るとユーモラスなのだ。

第10章 肉筆画・版木・版本ほか
肉筆画は現存数が少ないということで、貴重かも。
版木などは前後期入れ替えなし。

前後期とも見られて大満足。
もちろん、前期を見逃してしまった方も、後期だけでも十分楽しめるので是非!

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