「ザ・ロード」
本日の映画
movie-7 「ザ・ロード」 The Road 2009年米
DIR:ジョン・ヒルコート
CAST:ヴィゴ・モーテンセン、コディ・スミット=マクフィー、ロバート・デュヴァル、ガイ・ピアース、シャーリーズ・セロン
STORY:文明崩壊後のアメリカ。飢え、寒さ、人肉を求める暴徒の襲撃から身を守りつつ、南へと向かう父と子。様々な試練を経て、親子はひたすら歩く。
☆☆☆「ノーカントリー」の原作者マッカーシーのピュリッツァー賞受賞の小説の映画化。
見始めてすぐ、デンゼル・ワシントンの「ザ・ウォーカー」を思い出した。荒廃したアメリカを歩き続けるところといい、あの画面の色(灰色)といい。
が、「ザ・ウォーカー」より暗く重く見ていてつらい。
ほとんど救いがないのだ。
何もなくなってしまった世界で、生き残った人々は食料を奪いあい、さらには人をも・・・
生きるためには、それこそ何でもする世界で、主人公の父は人間らしくあろうとし、息子を教育する。そして、残していく息子が一人で生きていけるよう、あらゆる知識を教えこんでいく。
そんな父でさえ、老人を見捨てようとしたり、泥棒に対してひどい仕打ちをしたり。
善と悪とは紙一重。境界を何度も超えてしまいそうになりながら、最後まで善人だった父。
正直、途中で見るのをやめようかと思ったほどだったが、ラストにはわずかな希望がある。
このラストじゃなかったら、つらすぎる・・・
ほほのこけたモーテンセンの鬼気迫る演技はすごいが、ちょっとしか出てこない妻役のシャーリーズ・セロンは怖い。
見るのに、体力と精神力のいる映画でありました。
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