「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
本日の映画
movie-14 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 The Iron Lady 2011年英
DIR:フィリダ・ロイド
CAST:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、オリヴィア・コールマン、ニコラス・ファレル、イアン・グレン、リチャード・E・グラント
STORY:イギリス初の女性首相マーガレット・サッチャーは今では認知症を煩い、夫がすでに亡くなったことも時として忘れてしまう。マーガレットは、父の影響で政治家を目指し、ついには政界のトップへと登り詰めていった自分の人生をふり返る。
☆☆☆☆メリル・ストリープが本年アカデミー賞主演女優賞を受賞!
今年のアカデミー賞では、メリルがとるとは全然思っていなかった。
いつもうまいんだし、前にもとってるしと。
が、見て納得。
いつもなりきりぶりがすごいメリルだけど、この映画ではサッチャーそのもの!
当然、顔は似ていないのだけど、発声、しぐさ、雰囲気、どれをとってもサッチャーさんに見えてくるからあら不思議。
物語は、老いたサッチャーが一人で牛乳を買いに行く場面からはじまる。
誰も、その老女がサッチャーであることに気づかない。
そして、どうやら彼女が認知症にかかっており、すでに亡くなっている夫の幻影と会話していることがわかる。
あのサッチャーがと思うと、寂しい場面である。
この老けメイクがよくできていて(アカデミー賞メイクアップ賞受賞)、はじめ出てきた時に、あれメリルかな?と思うほど。メイクだけじゃなくて、メリルの演技のなせるわざなんだろうけれど。
そして、映画は若い頃へとフラッシュバック。
市長もつとめた雑貨商の父親の影響で政治への道へと進み、実業家デニスと出会い結婚、ついに下院議員への当選を果たしたマーガレット・サッチャー。
女だからという差別をはねのけ、次第に中枢へと近づいていく。さらりと描かれている部分も多いが、どれほどの苦労があったことか。
ついには保守党の党首へ、そして初の女性首相に。
その後は鉄の女ぶりを発揮し、急進的な政策を強硬に進め、フォークランド紛争での勝利や経済の回復などで評価を集めた一方、次第にその強硬策が反発を招き、やがて引退へと追い込まれる。
サッチャリズムは今では批判も多いのだろうけれど、強靱な心で、常に闘う人であり。そして女性としてのハンデなどものともせず、突き進んでいったところは尊敬に値する。いやはや凄い人である。演じたメリルもだけど。
そんな人物が、今は認知症を煩い、ほとんど人前に出ることもないというのを聞いてなぜ?と思うが、わからないもんなんですね。
もう少し家族との関係を描いてほしかった気もするが、夫デニスとの愛はよく伝わってくる。夫役、ジム・ブロードベントもいい。
メリル・ストリープの演技を是非!
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