ジョン・ダニング『死の蔵書』
本日の本
book-24 『死の蔵書』 ジョン・ダニング著 ハヤカワ・ミステリ文庫
STORY:古本掘り出し屋が殺された。古書好きの刑事クリフは稀覯本の取引にからむ殺人事件を追うことに。
☆☆☆古書の世界を舞台にしたミステリー。
このミステリー、いかにもワタクシ好みっぽいのになぜ今まで読まなかったのだろう・・・
読み始めはなかなか進まなかった。
ハードボイルドな雰囲気になじめなかったから。
そして、サブストーリー的に展開する物語が、なんかあまり本筋にうまくからんでいない気がしたから。
でも、本の名前がポンポン出てくる場面になると楽しいし(活字中毒者的反応?)、クリフが刑事をやめて古書店をはじめるようになってから、スムーズにストーリーが展開していくようになったので、ぐっとのめり込んだ。
あとからふり返ってみると、いろいろと伏線は張られていたし、ミステリーとしてはまずまず。
最後に明らかになるトリックは、簡単なことなんだけれど、へーっと思ったし。
刑事でなくなってもハードボイルドな感じはあるのだけれど、少しは緩和されたような気もするから次作以降はどうなんだろう。
おもしろいのはおもしろかったから、次作を読んでさらに読み進めるかどうか決めようかというところ。
この舞台は好きですね。本好きの人にはうけるでしょうね。
あまりにマニアックな古書の世界にはついていけませんけどね(笑)
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