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2012/06/19

【アンリ・ル・シダネル展】

art-32 【アンリ・ル・シダネル展】 損保ジャパン東郷青児美術館

1206191
アンリ・ル・シダネルの絵は何度も見ているはずなのだが、名前には記憶がなかった。
が、ポスターの絵が気に入ったのと、フランス・ジョルブロワの風という謳い文句に惹かれて行ってみることに。

アンリ・ル・シダネルは19世紀末から20世紀前半に活躍した画家。
はじめて知ったのだが、シダネルの妹はルオーと結婚したらしい(交流はほとんどなかったらしいが)。
印象派、象徴主義、アンティミスト・・・
いろいろに形容されるシダネル、果たしてその画風は・・・

第1章の自画像に続いて
第2章 エタプル
パリで絵を学んだあと、シダネルが移り住んだのが寒村のエタプル。
気候風土もあるのかもしれないが、ミレー風の絵があった(羊の絵など)。
とはいえ、まだまだ模索中と言ったところで、いろいろな画風が見られる。

第3章 人物像
あまり描かなかったという奥さんカミーユの肖像が2点。
「月明かりのなかの輪舞」や「朝」など神秘的な雰囲気が漂い、象徴主義に傾いているかなという感じ。

第4章 オワーズ県の小さな町々
このあたりから、光が印象的になってくる。そして、絵の中の人物は消える。
淡い光に照らされた「夕日のあたる大聖堂」などは、モネのよう。印象派の影響も大きい。

第5章 取材旅行
取材旅行で訪れた風景画の数々。
夕暮れ~夕闇~夜が描かれた作品が多く、色調は暗い中に、窓からもれる光が美しく幻想的。この窓の明かりがあるからこそほっとできる絵になっているものと思われる。

第6章 ブルターニュ地方
引き続き月明かりを描いた風景画もあったが、朝を描いた絵も。いずれも落ち着きのある絵で、なかなかによい。

第7章 ジェルブロワ
シダネルは、ノルマンディーの小さな町ジェルブロワを訪れた際、一目で気に入り、移り住む。
ここではたくさんの絵が生まれている。
彼は自分の庭をバラで飾ったが、彼のバラ園の評判を聞いて地元の人々もバラを植え、やがてこの町はバラの町として有名になったとか(フランスで最も美しい村の1つに認定されている)。
そんなバラを描いた「離れ屋」。夜のぼんやりした光の中に浮かび上がるバラが美しい。
きっと、この町をとっても気に入っていたのだろう。どれもやさしい明るさに満ちた絵であった。

第8章 食卓
シダネルは、人のいない食卓の絵をたくさん描いている。
今から食事なのか、食事はもう済んでいるのか、いろいろと想像をかき立てられる。
室内の食卓を描いた絵は、食後かと思いきや、スープが描かれており、食事の途中?
なんとも不思議だ。

第9章 ヴェルサイユ
シダネルは、ヴェルサイユへと引っ越しし、寒さの厳しいジェルブロワには春~夏に住み、その他はヴェルサイユで暮らすことに。
宮殿の目の前に住んでいたシダネルは、建物の中にはまったく興味を示さず、もっぱら庭に興味をもったという(シダネルらしい!)。
正直なところ、ジェルブロワ時代の絵の方が完成度が高いと思ったが、シダネル的な光の描写はかわらず、ヴェルサイユの明るい光がよくとらえられていた。

今までよく知らなかったシダネルだが、とても気にいりました。

新しい収蔵品として、モーリス・ドニのお孫さんのクレールさんから寄贈されたというドニの3枚をはじめて見た。これもいいですよ。

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