【福田平八郎と日本画モダン展】
art-35 【福田平八郎と日本画モダン展】 山種美術館
宣伝で福田平八郎の作品「漣」を見て、これは見に行かねば!と思っていたのだけれど、なかなか時間がなくて、そうこうしているうちに展示の前期が終了してしまった。
「漣」、残念ながら前期のみの展示なのである。
かわりに後期の目玉は「雨」。パンフの表面やポスターの絵ですね。瓦?ってタイトルじゃないのって思うと、雨だれがポツポツと跡をつけている。なるほど。
いや、この絵も好きだけど、やっぱり「漣」が・・・(←クドイ)
まあまた見る機会もあるでしょう。
目玉だけでなくて、他にもいい絵がいっぱい。
一枚目の「筍」も、とってもシンプルな絵ながら、目をひく。
このあたりは、非常にデザイン的で、まさにモダン。現代画にも通ずるところがある。
かと思えば「青柿」などは、色の鮮やかさが印象的。よく見ると、葉の描き方がやっぱりデザイン的ではある。
そんな福田平八郎も初期は、フツーの日本画だったわけで、おもしろく転換した画家ですね。
まとまって見られてホントよかった。
第2章は福田平八郎以外の日本画モダン。
大胆なトリミング・斬新なアングルの中では、奥村土牛の数枚がいいのだけれど(はじめて見た絵もあり)、上村松篁の「花菖蒲」の菖蒲の位置がおもしろくて、印象に残った。
構図の妙の中で、一番好きなのは、前田青邨の「おぼこ」。おぼことはボラの稚魚のことなのだけど、画面の上の方に集まっている構図がおもしろい。
冨取風堂の「軍鶏」は並んだ2羽の軍鶏がユーモラス。
山口蓬春の「夏の印象」は構図にも感心するけれど、色が好き。
風景のデザイン化では、第2展示室の方の雪の絵の数々に感心。これ、展示の仕方がいいなあ。
一気に雪の静けさの中に入ったかのよう。
日本画モダンの展覧会。
いいラインナップです。
7月22日で終了となります。
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