ハシェク『兵士シュヴェイクの冒険(一)』
本日の本
book-26 『兵士シュヴェイクの冒険(一)』 ハシェク著 岩波文庫
先日プラハのガイドブック的に本を読んだら、この本の挿絵キャラクターがマスコットとなっているウ・カリハーというビアホールのことが紹介されていて、本も読んでみようということで、、まずは一巻目から。
舞台は第一次世界大戦時のプラハ。
シュヴェイクという男がオーストリア・ハンガリー帝国の軍隊に入ることになって起こる騒動なのだが、なんといっても、このシュヴェイクの人を喰ったような言動がおかしい。
バカ正直で、間抜けなシュヴェイクに周囲は振り回されっぱなしだが、シュヴェイク、決して馬鹿なのではない。わかってやってるんじゃ?
要するに、作者はユーモアに包んで、痛烈に権力や戦争、軍隊を批判しているわけで、ニヤニヤクスクス笑いながら、作者の鋭い眼差しに気づかされるという次第。
挿絵もユーモラスでいいなあ。
チェコの作家というとチャペックが大好きなのだけど、ハシェクもチャペックもユーモアがあるし、風刺文学でもあるんですね。
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