【ベルリン国立美術館展】
art-37 【ベルリン国立美術館展】 国立西洋美術館
昨日、国立西洋美術館で開催されているベルリン国立美術館展へ行って参りました。
前日、阿川佐和子と向井理がこの展覧会を紹介する番組をやっていたので、混むのでは?と思って行ったところ、スムーズに入場できた。中は混んでいたけれど・・・
目玉は初来日というフェルメールなのだろうけれど、それだけではない。
ずいぶんとたくさんの作品がきている。
第一章 15世紀:宗教と日常生活
展覧会は数々の聖母子像からはじまる。
絵画そして彫刻。
ベルリン国立美術館、彫刻作品も多く所蔵しているようで、今回もたくさんあり。
リーメンシュナイダー(工房作品なども含め)がいくつか見られたのがうれしい。
聖母子の他、洗礼者ヨハネと福音書記者ヨハネ、ヒエロニムス、ゲオルギウス、聖カタリナ・・・
などなど、聖書にまつわる作品の展示なので、聖書の知識があった方が楽しめそう。
第二章 15-16世紀:魅惑の肖像画
ポスターにもなっているクラーナハ(父)工房の「マルティン・ルターの肖像」がどーんと目に飛び込んでくる。黒い服と帽子に圧倒される。
その他、デューラー最後の肖像画などもあったが、肖像画を描いてもらう人たちは経済的に裕福だったわけで、衣服や装飾品が豪華で贅沢に描かれているのがよくわかる。
第三章 16世紀:マニエリスムの身体
この頃はマニエリスムがはやった時代。身体のねじれ、誇張などであるが、イタリアからその後フランス、フランドル、オランダ、ドイツにも影響を与えたそうである。
なるほどねー、あまり考えてことなかったが(イタリアの様式だと思っていたので)、今回展示されているクラーナハ(父)の「ルクレティア」にもそうした影響があるんですね。
この部屋に展示されている彫刻などはまさにマニエリスム!
第四章 17世紀:絵画の黄金時代
この展覧会の一番の見所といっていいコーナー。
実際、レンブラントとフェルメールの部屋の人だかりはすごかった・・・
まずはベラスケスから。風俗画っぽい「3人の音楽家」。
重々しい雰囲気のジョルダーノの「アルキメデス」と「エウクレイデス」。
パッと見、ルーベンスとはわからなかった「難破する聖パウロのいる風景」、ロイスダールの風景画に続いて、いよいよ・・・
レンブラントの「ミネルヴァ」。暗闇に浮かび上がるミネルヴァの顔、そして服の裾の金。これはまさにレンブラント。
が、ずっとレンブラントの作品と考えられていて近年本人の作ではないとされた(レンブラント派)「黄金の兜の男」も兜の輝きがすごくて、言われなければレンブラントで通るよね(笑)
そして、フェルメールの「真珠の首飾りの少女」。柔らかな光がいいなあ、やっぱり。真珠が輝いている。
第五章 18世紀:啓蒙の近代へ
第六章をはさんで二部屋での展示。
後半のコーナーのシャルダン(今度シャルダン展行こう!)の「死んだ雉と獲物袋」もいいのだが、ウードンの2つの彫刻がまた素晴らしい。「死んだ鳥のいる静物」と「エビと魚のいる静物」。特に後者はとてもリアル。
第六章 魅惑のイタリア・ルネサンス素描
ベルリン国立美術館は素描も充実。
ボッティチェリのダンテの神曲写本のための挿絵素描はとても細かい。
ミケランジェロの「聖家族のための習作」は、たくさんの人物が描きこまれているのだが(真ん中に描かれた目立たない顔は本人らしい)、ささっと描いたようにみえてかなりの完成度。これ好きだなあ。
ベルリンの美術館島も完成したことだし、そろそろまた行ってみるかな、ベルリン。
帰り、駅でアンペルマン(旧東ドイツの信号機で使われていた男の子で、東西統一後、撤去されるはずだったが、なくさないでという市民の声で今も使われている)のネックレスを買いました。
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