【巨匠たちの英国水彩画展】
art-50 【巨匠たちの英国水彩画展】 Bunkamuraザ・ミュージアム
上野でメトロポリタン美術館展を見たあと、渋谷へ移動。
巨匠たちの英国水彩画展へ。
この展覧会、マンチェスター大学ウィットワース美術館所蔵のコレクションを公開するもの(改修中とか)。この美術館、英国画家の水彩画、素描が充実しているとのこと。
第1章 ピクチャレスクな英国
18世紀以降、大聖堂、修道院、城砦などが多く取り上げられたとのこと。
ターナーやコンスタブルくらいしか知った名前はないのだが、いいなあ水彩画。そして、イギリスの風景ってどこでも絵になるんですよね。
ターナーの作品は、20代の頃のとのことで、特徴的な光は描かれておらず、ターナーとは言われないとわからない。素敵ですけどね。
ターナーとともに修行していたという、ガーティンの大聖堂の絵もいいなあ。
第2章 旅行:イタリアへのグランド・ツアー
アルプスを経由する観光ルートは開拓されるとこぞって画家はイタリアへ行ったという。
確かに、水彩に限らず、イタリアの絵って多いですよね。遺跡や聖堂、峡谷など新鮮な風景だったんでしょう。
女神ディアナの聖地と言われたネミ湖の絵がいくつか並んでいたけれど、ここ行ってみたい・・・
第3章 旅行:グランドツアーを越えて、そして東方へ
さらに道が開かれるようになると、ドイツやスペイン、さらにはエジプト、エルサレム、インド、中国までも画家が訪れるようになる。
スペインやポルトガルでもエキゾチックだけれど、東方はさらにエキゾチック。
スフィンフクスや、ナザレ、エローラなど・・・きっとあの時代の人々を見知らぬ土地へのあこがれを強くしたことだろう。
第4章 ターナー
この章が一番楽しみにしていたコーナー。ターナーづくし。
今まで、ターナーの水彩画はそれほど見た記憶はないけれど(テートギャラリーは油彩ばかりだし)、これがいいんですねー。
若い頃から晩年の作品まで並んでいるが、若い時の正統派な風景画もいいし、晩年の光を描いた画もいいし。スイスの風景もいいなあ。
第5章 幻想
詩人であり画家でもあったウィリアム・ブレイク。絵は確かに幻想的・・・というか少し不気味さも漂う。
第6章 ラファエル前派の画家とラファエル前派主義
最近マイブームになりつつラファエル前派とその周辺画家。
ミレイは女性受けしそうな絵で、ロセッティの描く女性はみな同じ顔で・・・
エドワード・バーン=ジョーンズは今年、三菱一号館の展覧会を見たばかりなのだけど、幻想的でいい。
第7章 ヴィクトリア朝時代の水彩画
19世紀に至って、水彩画にも革命が。グワッシュの流行である。不透明な色彩で油絵に近いそう。確かに、水彩とは違いますね。
やはり中心になるのは風景画で、知った名前はなかったけれど、好みの作品が多かった。
第8章 自然
ゲインバラからスタート。
カズンズの木の習作2枚のうち、完成素描はまあフツーなのだけど、染みこませの方は同居人曰く禅画。なんとはなしにユーモラス。
イギリスの風景というとあまり明るいイメージではないのだけど、鮮やかに目に飛び込んできたのがニコルの「北アイルランドの海岸に作ヒナゲシとダンルース城」。あ、お城もあったのねと思うほどに、ヒナゲシが主役。
ラストは、ターナー2枚。油彩のターナーに近い、光に満ちた作品で幻想的な雰囲気も漂う。
ちなみに、ソファーはウィリアム・モリスなどの柄で、展覧会の雰囲気にあってましたね。
こんなソファー欲しいなあ。
水彩画の好きな方は是非!
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