【ラファエロ展】
art-17 【ラファエロ展】 国立西洋美術館
日本初というラファエロの展覧会に行って参りました。
はじめてなんですね、ラファエロ展。意外だなあ。よく見る機会はあると思うのだが、1点、2点という風に見てたんですね。
なんと、23点ものラファエロ作品が集まっており、これは貴重な展覧会。
土曜日の昼頃に行ったのだが、並ばずにすっと入れました。
まずは自画像から。はじめに自画像ってパターン多いですね。
ラファエロって優しげな風貌(もう少し年をとった後の自画像があったが、こちらの方がいい)。ウフィツィにある絵なので、多分見たことがあるんじゃないだろうか。
Ⅰ.画家への一歩
父親を含め影響を受けた画家の作品や、ごく初期の作品を展示。
自画像でも感じたが、優しい絵が多く、「聖セバスティアヌス」にしても「アッシジの聖フランチェスコ」にしても厳しさはまったくなし。「聖セバスティアヌス」や「天使」、「若い男の肖像」など、中性的で優しげ。心穏やかに見ることができるのがラファエロの絵なんですね。
Ⅱ.フィレンツェのラファエロ-レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとの出会い
フィレンツェに出てきたラファエロは、二人の巨匠、デ・ヴィンチ、ミケランジェロの影響を受けたという。
例えば、「聖家族と仔牛」はダ・ヴィンチ作品の構図にならったものという。
「磔刑図の解剖学的習作」は、ミケランジェロの模写かな?それまでのラファエロには考えられないような筋肉が描かれているし、「聖ゲオルギウスと竜」は、静のラファエロらしからぬ、動きのある絵となっている。
ここで、日本初公開の「大公の聖母」登場!
ラファエロの聖母はどれもすばらしいのだけれど、この絵の聖母も慈愛に満ちたまなざしがいい。
背景が黒いのは、あとから劣化してしまった背景を塗りつぶしたとのことで、うーん、そのままにしておいて欲しかった・・・
Ⅲ.ローマのラファエロ-教皇をとりこにした美
やがて、ラファエロはローマに出て、教皇に気に入られ、システィーナ礼拝堂、サン・ピエトロ寺院、教皇の居室などを手がけるようになる。
バチカンのラファエロの間は素晴らしい。「アテナイの学堂」を含む、署名の間など、多くの見所がある。
多くの工房を持ち、高い評価を勝ち得たラファエロも37歳で夭逝。もっと長く生きたら、さらに傑作が生まれただろうに残念なことだ。
このパートの中で、一番気に入ったのは、「エゼキエルの幻視」。「聖ゲオルギウス・・・」と同じく動きのあるダイナミックな絵(サイズは小さい)。ラファエロらしくないといえばそうなんですが・・・
Ⅳ.ラファエロの継承者たち
ラファエロの影響を受けた画家や弟子たちの絵画。
ルチアーニや、ロマーノなど、影響は見てとれる。
ラファエロの絵を元にしたカメオやメダル、陶器などの展示も。
陶器は、正直いって、微妙にラファエロっぽくなくて、それほどいい出来じゃないのがご愛敬(笑)。
ラファエロは聖母だけじゃありません。
これだけのラファエロが見られる展覧会はなかなかないと思うので是非!
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