ヨハン・テオリン『赤く微笑む春』
本日の本
book-41 『赤く微笑む春』 ヨハン・テオリン著 ハヤカワ・ミステリ
STORY:エーランド島の石切場の近くに越してきたペールは、疎遠だった父親からの助けを求める電話で駆けつけると、刺し傷を負った父親を発見。そして、何者かの放火で別荘は全焼してしまった。父親の暗い過去を調査しはじめるペールだったが。
☆☆☆スウェーデン、エーランド島を舞台としたミステリ第3弾。
秋、冬ときて、今回は春。といってもまだまだ寒そうなのだけど。
このシリーズ、流れる空気が好き。
ゆったりと進むストーリーがいいんですね。
おおっと驚くようなミステリではないのだけど、しみじみとした余韻があるのがいいのだ。
今回もしかり。
ペールが父親の過去を探るストーリーと、威圧的な夫に縛られる主婦のストーリー、そして、同じイェルロフ船長の亡き妻の日記を巡るストーリーが並行して語られる。
このうち、2つのストーリーは絡み合って、ほおっと感心するのだが、もう一つのストーリー(これがメイン)は絡み合わないのがちょっと残念。
そして、犯人が唐突に現れるのも残念。
でも、そこに至るまでのストーリーで読ませるので十分満足。
あと一作残っているけれど、どういう展開になるかな。
またまたイェルロフ船長は登場するだろうか。
楽しみに待とう。
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