ヨハン・テオリン『赤く微笑む春』
本日の本

book-41 『赤く微笑む春』 ヨハン・テオリン著 ハヤカワ・ミステリ
STORY:エーランド島の石切場の近くに越してきたペールは、疎遠だった父親からの助けを求める電話で駆けつけると、刺し傷を負った父親を発見。そして、何者かの放火で別荘は全焼してしまった。父親の暗い過去を調査しはじめるペールだったが。
☆☆☆スウェーデン、エーランド島を舞台としたミステリ第3弾。
秋、冬ときて、今回は春。といってもまだまだ寒そうなのだけど。
このシリーズ、流れる空気が好き。
ゆったりと進むストーリーがいいんですね。
おおっと驚くようなミステリではないのだけど、しみじみとした余韻があるのがいいのだ。
今回もしかり。
ペールが父親の過去を探るストーリーと、威圧的な夫に縛られる主婦のストーリー、そして、同じイェルロフ船長の亡き妻の日記を巡るストーリーが並行して語られる。
このうち、2つのストーリーは絡み合って、ほおっと感心するのだが、もう一つのストーリー(これがメイン)は絡み合わないのがちょっと残念。
そして、犯人が唐突に現れるのも残念。
でも、そこに至るまでのストーリーで読ませるので十分満足。
あと一作残っているけれど、どういう展開になるかな。
またまたイェルロフ船長は登場するだろうか。
楽しみに待とう。
« ドライフィニッシュd | トップページ | 「ホワイト・プリンセス」 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- マウリツィオ・デ・ジョバンニ『P分署捜査班 誘拐』(2025.11.09)
- 『パパ、ママ、あたし』 カーリン・イェルハルドセン(2025.10.12)
- ウィリアム・ランディ『ボストン、沈黙の街』 (2025.09.13)
- アンドレアス・フェーア『弁護士アイゼンベルク』 (2025.08.17)
- アリッサ・コール『ブルックリンの死』 (2025.07.19)


コメント