トマス・H・クック『ローラ・フェイとの最後の会話』
本日の本
book-44 『ローラ・フェイとの最後の会話』 トマス・H・クック著 ハヤカワ・ミステリ
STORY:講演のためセントルイスを訪れた歴史学者のルークは思いがけない人物と再会する。その人、ローラ・フェイは20年前、故郷で家族に起きた悲劇のきっかけとなった女性だった・・・
☆☆☆初トマス・H・クックである。
なぜか今まで縁がなくて・・・
杉江松恋さんの『読み出したら止まらない!海外みすてりーマストリード100』に紹介されていたので、よし読んでみようという気になった。
秀才と言われたものの、その後パッとしない学者人生を送っているルークと、因縁の女性ローラ・フェイとの一晩の会話だけで進行していく物語。
これがなかなかに読ませるのである。ぐいぐいと引き込まれる。
現在から過去へと戻りつつ、過去の真相があぶり出されていく。
辛い真実なのだけど、ラストは感動。よかった、救いがあって・・・
クックの作品、過去のものは救いがないらしいのだけど、昔の作品も徐々に読んでみようかな。
本来、ワタクシとしては救いのある方がいいのだけれど、この文章力、描写力が素晴らしいので、じっくりと小説を読みたいと思った時には、きっといいと思う。
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