トレヴェニアン『バスク、真夏の死』
本日の本
book-46 『バスク、真夏の死』 トレヴェニアン著 角川文庫
STORY:青年医師のジャン=マルクは、ある夏の日、カーチャと知り合う。ひっそりと暮らす一家。彼女の双子の弟は、姉を愛してはいけないと言う。
☆☆☆トレヴェニアン2冊目。
『夢果つる街』を読んでとてもおもしろかったものだかが、続けて読んでみた。
まったく異なるテイストの小説である。
前半は、謎はいろいろとあるものの、恋愛小説と言ってもいい内容。
それが、後半一気にサスペンススリラーに。
この展開にはびっくりする。
ジャン=マルクが恋をしたカーチャには、双子の弟がいて、この弟が、非常に冷酷になったかと思えば、あるときは手のひらを返したように陽気で楽しい人物になったり、どうもつかみづらい。
正直、この弟が出てくるとイラっとさせられたのだが、これにももちろん意味があるわけで、後半、なるほどねと思うことになる。
いやしかし、ラストはホントに悲劇的。
衝撃を受けたあとに、さらなる衝撃が・・・
なかなかに後を引きずりそうな小説でありました。
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